歯ニュース 2017/04 … インプラント治療の有効性

医療者向け治療ガイドラインにインプラントについての発表がありましたので一部をご紹介いたします。

このガイドライン作成の背景には、健康寿命の延長に伴い従来の総入れ歯による治療で十分な満足の得られない歯が一本もない患者さんが今後増加することが予想されていることがあります。

このたび総入れ歯に代わる治療方法の一つとして、インプラントを支えにしたブリッジによる治療のガイドラインがモントリオール大学で10年以上の研究を元に作成されました。以前総入れ歯を使用していた患者さんがインプラントを支えにしたブリッジによる治療を受けた後の治療に対する評価は、高い満足度と噛む能力が高く、発音機能、審美性において高い評価を得たと述べています。

この他の治療法として、上記治療法より少ない本数のインプラントで総入れ歯を支える方法があります。
ブリッジではなく入れ歯とインプラントを併用する方法です。
具体的にはインプラントを少数入れて、その上に総入れ歯をかぶせる方法です。入れ歯を入れれば見た目は総入れ歯と同じですが、中にインプラントを敷きこんであるので入れ歯がずれたり、沈んだりしにくいため非常に安定した総入れ歯になります。<<実際の症例はこちらへ>>

この結果総入れ歯単独より噛む能力が高く、快適性や入れ歯の安定性(ガタつかないこと)などについて評価が高くなります。
また総入れ歯と顎がこすれて痛み口内炎のようになることがありますが、それもインプラントを併用すればかなり軽減したとマギル大学の報告にあります。

ブリッジタイプと入れ歯+インプラントの併用タイプの比較は、特に硬いものを噛む能力や、装着感、自分の身体の一部と感じるかどうかという点において入れ歯のないブリッジに幾分軍配は上がるようですが、インプラントを用いない総入れ歯と比較すればどちらも満足度は高いようです。
またそれをどう感じるかなどは個人差もあり、特に上顎において発音や見た目を重視する場合はインプラントと入れ歯の併用が有利な場合があります。両者の比較検討が必要です。<<ブリッジとインプラントの比較はこちらへ>>

同様の研究がイエテボリ大学でも行われ同じ結果がでました。総入れ歯による社会的問題の改善も見られたとしています。社会的問題の詳細が書かれていませんが、総入れ歯では食べられないものや食べにくいものがなくなり積極的に外食に出られることや、口の中に自信ができて心理面での積極的行動につながっているのではないかと推察しています。
当院でもインプラントを入れることで何でも食べられることから食生活の向上を経て気分が明るくなり、物事に積極的に取り組めるようになった事例がいくつもあります。

噛めることは単なる栄養の摂取ではなく、多くのありがたい副産物を伴っています。
噛むことに不安や不満をお持ちの方は一度ご相談ください。
ここで述べたようにいろんな解決法がありますので、きっとあなたに幸せをもたらす方法があると思います。
私たちと一緒に最適の方法を探していきませんか?

高岡 周一 

 ■ スタッフの声

私事ではございますが、この度4月をもって退社させて頂くことになりました。
パートタイムの勤務の為、週に2日程度しか出勤しておりませんでしたが、4年ほど勤めさせて頂きました。

患者さまには名前を覚えて頂いて優しく接して頂き、メンテナンスでは口腔ケアだけでなく、世間話で盛り上がったりと毎回患者さまに会えるのを楽しみにしておりました。
行き届かない点が多々あったと思いますが、高岡歯科医院のスタッフとして働けたことに感謝しております。

今まで本当にありがとうございました。

歯科衛生士 生田

■ 編集後記

今年もあっという間に4月になりました。
4月のイベントといえばそうです!お花見です!!
みなさまお花見の予定はたてましたか?

高岡歯科では近場の井の頭公園でお花見する計画をたてています。
最近オープンしてはまっている近所のたこ焼きを買って行こうと思っています 笑
みなさまも、きれいな桜を眺めながらおいしいものを食べて日頃の疲れを癒しましょう!
飲んで食べた後は歯磨きを忘れずに(*^_^*)

歯科助手 川村

歯ニュース 2014/10 … インプラントを併用した入れ歯のお話し

歯をなくされた時の代表的な治療法として入れ歯、ブリッジ、インプラントがありますがそれぞれ長所と短所を持っています。

<<治療の選択肢の詳細はこちらへ>>

今回はこれらの治療法の垣根を越えたお話しをしたいと思います。

今回このお話しをすることにしたきっかけは補綴学会の1本の論文を読んでいて私の長年の臨床実感とピッタリ符合することに気付いたからです。ある意味で自分の臨床成績やその経過から感じ取っていたことが実証されたといえなくもありません。

少数の歯の喪失症例には可能な限り入れ歯を避けることが患者さんのご希望により一般的です。それは入れ歯の使用感が劣ることと入れ歯そのものに抵抗があることが大半です。それに医療サイドから付け加えると入れ歯は噛む能力が劣ることと、入れ歯を乗せる歯肉(骨)が長期間の使用で痩せていくこと、入れ歯を安定させるために残った歯に引っかける針金などでその歯が揺さぶられ歯の寿命が短くなるリスクが挙げられます。

こうした理由から入れ歯はあまり人気がないのが事実ですが、しかし歯を多数失ってしまうと入れ歯の症例が増えてきます。その理由はそうした症例では入れ歯を使わないことを前提にするとインプラント本数が増えて治療費の高騰を招くことと、骨が痩せている場合はインプラント治療自体に無理が生じることがあるからです。入れ歯の長期使用によるあごの骨の痩せも関係します。

この入れ歯の問題と治療費の高騰への対策として考えられるのが少数のインプラントと入れ歯の併用です。通常の入れ歯は残った自分の歯に針金などを引っ掛けて入れ歯が外れるのを防ぐタイプですが、この入れ歯は歯やインプラントの上に乗せるタイプの入れ歯です。コーヌス義歯と同じ様な構造です。一般的な入れ歯と比較して優れた面がありますのでいくつかご紹介しましょう。

1)入れ歯を支える歯の周囲の骨の痩せが抑制され、また歯のない場所の骨の痩せも非常に少なく残った歯や入れ歯の寿命が一般的な入れ歯の症例に比べてかなり長くなっている。
2)特定の場所だけが良く噛める一般的な入れ歯に比べて全体的によく噛めるため、少々難しい話しですが噛む力のコントロールや分散がうまくいくことが多い。これは入れ歯が安定するためや、残った歯の寿命を長くすることと入れ歯によるあごの骨の痩せを少なくすることに結果的につながっていると考えられています。
3)明らかに総入れ歯より噛む能力や効率が良いため患者さんから良く噛める入れ歯と評価されることが多く、入れ歯特有のガタつきもなく患者さんの満足度が高い入れ歯です。
4)症例によっては歯に引っかける針金をなくすことができるため見た目にもいい入れ歯です。
5)後々に他の歯に不測の事態が発生しても、入れ歯ですから外せるので一から作り替えをしないで修理での対応が可能なケースが多々あり、治療期間と費用において有利な点があります。

<<実際の症例はこちらへ>>

入れ歯でお悩みの方には一つの解決策となる可能性があります。当院の症例を見ても10年以上快適に使い続けていらっしゃる方がかなりおられます。残っている歯の場所や状態、インプラントを入れるに十分な骨の量や場所などいくつかの条件もありますのでご興味のおありの方はご相談ください。

高岡 周一

  

 

 

■衛生士からのワンポイント情報

朝夕めっきり涼しくなってまいりました。
夏の終わりと共に秋の訪れを日に日に感じる毎日です。季節の変わり目に体調を崩されていませんか。

さて、医院では定期健診とは別に歯のメンテナンスを行っております。
こちらは患者様のお口の状態に合わせて1~3ヶ月毎に口腔内清掃、歯肉マッサージなどを行っておりますが、8月末頃よりお顔のマッサージも始めました。
咬筋や頬筋をマッサージすることによって、筋肉をほぐすと共に唾液の分泌も促していきます。
まだ、開始して間もないのですが患者様には気持ちいいとのご好評を頂いておりますので皆様も是非一度メンテナンスを行ってみてはいかがでしょうか。
スタッフ一同心よりお待ち致しております。

生田 智美

 

 

<<< 編集後記 >>>

こんにちは。もう季節は秋になり、今年もあと3ヶ月となりました。
秋と言えば、食欲の秋・読書の秋・スポーツの秋・・・などと言われますが、皆さんは秋にどんなことをしたいですか?
これからどんどん寒くなり旬の食材も増え、ご飯がおいしい時期になってきました。
寒くなると動くのが面倒になりがちですが、おいしいご飯を食べた後にはしっかり歯磨きをして健康な歯を保つように心がけましょう。
また季節の変わり目は体調を崩す方も多いので、手洗い・うがいをこまめに行い気をつけましょう。

両角 里菜

歯ニュース 2012/10 … 歯をなくした時

日中もやっと過ごしやすくなってきました。まだ1年の1/4が残っているのに今年は世間でいろんなことがあって長く感じます。それでも無事に秋にたどり着けたようです。

最近よく患者さんから入れ歯についてご質問を受けます。
歯をなくした場合、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどが噛むことなどの機能と見た目の回復手段の代表です。各手段の詳しいことはホームページやブログをご覧いただくとして、歯をなくした時にどうすればいいのでしょうか。
歯がなくなったら? 
入れ歯のお話し
インプラントのお話し

インプラント治療がすっかり市民権を得て一般的に最新の治療法と認知されてきています。
そのインプラントの登場によって、入れ歯はすっかり過去の治療法みたいな扱いを受けることが多いのですが、はたしてそうでしょうか。
私はそうは思いません。その方の価値観などの考え方やお困りの問題などの非常に個人的なもので決めるべきだと思っています。事実当院では入れ歯を選択される方々がかなりいらっしゃいます。

どんな治療法がご自分には最適か?
その答えは「何を求めて治療を受けるか」その一言に尽きます。入れ歯やインプラントはそのための手段であって目的ではないのです。よく一方的に「○○にしましょう」といわれたと新規の患者さんから聞きますが、それは違うと思います。

一人一人口の中や求めているものが違います。ですから手段を決めるのは歯科医側ではなく、それぞれのメリットやデメリットの説明を受けながら、手に入れたいものを具現化するには何が自分にとって有利かを判断できるようになることが大切だと思います。 ○○は患者さんと一緒になって探し求めていくものだと考えています。

また私たち治療側も自分の得意な手段に偏って誘導することなく、その人、その症例にとってどれが適しているのかをニュートラルに判断できるように、怠ることなくそれぞれの治療法の研鑽を積むことが求められていると考えます。特に入れ歯治療は長い年月の経験と学習が必要なものですからなおのことです。

どうしても表面的な情報やニュースになる特異な情報だけが独り歩きしますが、本当の姿や実績、繰り返しますが口の中や求めが他の人と同じでないご自分には何が最適でどんな生活を送ることができるのかを吟味してお考えになられるといいと思います。
私たちはそのためのよき水先案内人になりたいと考えています。 

 高岡 周一

 

 

 

 

■ スタッフの声

こんにちは。早いもので私がこちらの歯科医院に勤務してから3ヶ月が過ぎました。毎日が試験勉強のように覚えることがいっぱいで充実しています。

10月といえば、○○の秋!ですよね。今回は食欲の秋をご紹介していきたいと思います。
まずは《ごぼうの炊込み御飯》ごぼうの皮にはポリフェノールが豊富なので、皮を剥かずにたわしで水洗いします。あとはお好きな野菜や山菜などを加えてダシ汁と一緒に炊飯器に入れます。具が山の幸だったらダシは海の幸がいいとされています。これで1人分500kcalしません。

次に《生秋鮭の塩麹焼き》今はやりの塩麹です。鮭に塩麹をぬり、冷蔵庫で一晩ねかせます。塩麹は焦げやすいので、フライパンで蓋をして弱火で蒸し焼きにしてください。旬の野菜などをあんかけソースでからめて、かけるのもおいしいと思います。これで1人分300kcalしません。
この2品だけでも充分栄養のとれた食事になると思います。
これから寒くなりますので、皆さんも栄養バランスに気をつけて、風邪をひかないようになさって下さい。

小原 咲央

 

 

<<< 編集後記 >>>

今回の先生のコラムは入れ歯についてでした。わからない事や気になる事がある方は、院長やスタッフにお気軽にお声がけ下さい。

小原咲央

インプラント手術ができない人 / お問合せQ&A

投稿者:WGさん
高血圧の人や喘息持ちの人はインプラント手術を受けられないのは本当ですか?
理由もあれば教えてください。

 

 お返事:
WGさんこんにちは。
治療の制限に戸惑っておられるかもしれませんが、お尋ねの疾患は絶対に治療を受けられないわけではありません。
お身体の疾患や状態によってインプラント手術が絶対的にできない場合と状況によってできない場合があります。
紙面の都合上詳しく正確に述べるのは難しいため、実際の状況を主治医の先生とご相談されることをまずお勧めします。

高血圧は動脈硬化を伴うことが多く、脳、心臓、腎臓などに合併症があれば手術時の血圧変動で各臓器の重要な血管に障害が起こる可能性が高くなるためにリスクとなります。
この合併症とは、脳出血、クモ膜下出血、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、心不全、腎不全、腎障害などですが、合併症の状況によっては治療の可否が分かれます。
しかし合併症がなく治療によって十分に血圧がコントロールされている方はこのリスクは少ないと考えられており、インプラント手術などの歯科での外科治療は可能です。

喘息には特定のアレルギー物質に反応するアトピー型、アレルギー物質の特定のない感染型喘息で高齢者に多い非アトピー型、薬物により起こるアスピリン喘息があります。
喘息は絶対的にできないということではありません。気管支喘息のコントロールが良好な時期ではインプラント手術を受けることができますが、喘息の誘因となる痛みや心理的ストレスは極力避けなければなりません。またステロイドを投与されている場合は感染を起こしやすいために術後感染のリスクがあり、一般的な消炎鎮痛剤は喘息発作が起きやすいために服用できないものが多いなどの制限があります。

ご参考までにこの他のインプラント治療のリスクとなる全身疾患をお話ししてみます。
しかし該当したすべて治療ができないということではありませんので主治医とよくご相談ください。
インプラントは歯をなくした時の他の治療選択肢にない生活上のメリットを多く持つことも事実ですし、今のお困りがインプラントでしか改善できない場合もあるかもしれませんが、状況によっては無理をせず他の選択肢を選ぶ方が安全な場合もあります。

【リスクとなる全身疾患】
○循環器疾患:高血圧症、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、先天性心疾患、感染性心内膜炎など
○呼吸器疾患:アスピリン喘息、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)など
○消化器疾患:腎機能障害、肝機能障害、胃・十二指腸潰瘍など
○代謝・内分泌系疾患:骨粗鬆症、糖尿病、甲状腺疾患、副腎疾患など
○精神疾患:統合失調症、うつ病
○脳血管障害:脳梗塞、脳出血など
○血液疾患:貧血、出血性素因など
○自己免疫疾患:全身性エリテマトーデス、関節リウマチ
○アレルギー疾患:薬物アレルギー、金属アレルギーなど
○感染症:HCV、HBV、HIVなど
○服用薬剤:ステロイド薬、骨粗鬆症治療薬のビスフォスフォネート薬、抗血栓療法薬など
○その他:放射線治療の既往、頭頸部扁平上皮癌の既往

 

インプラントのブランド / お問合せQ&A

投稿者:hawaiiさん
インプラントをしたいです。
インプラントについて調べてみると、種類が多いことに驚きました。
日本のメーカーのほかに海外のメーカーの製品もありますが、どちらの国の製品が主流でしょうか?
質は日本の方がいいですか?
インプラントを決める時は何を基準に行えばいいですか?

 

 お返事:
hawaiiさんこんにちは。
インプラント治療は外科手術が必要である上に、色々な情報が多くて不安もあることと存じます。
ご指摘のようにインプラントメーカーは世界に600社以上あり、インプラントも1000種類以上あるといわれています。
さらに各メーカー毎に数種類の太さ、さらに数種類の長さのインプラントがそれぞれありますから、総数はかなりの数に上ります。
欧米でインプラントが開発されたために、長い歴史があり世界中で多く使われているのも欧米のものです。

 全てのメーカーの成績を知りえませんので正確なことは申せませんが、メジャーなメーカーでは治療成績に雲泥の差はないと思われます。しかし実績と信頼性や操作性には多少の違いはあると考えています。
また症例によって有利性が多少違ってくることもあるでしょう。骨と早くくっつく性質、入れた後の骨の吸収の少ないものなどの特徴の違いはあります。
このようなことから、私は数種類の信頼できるメーカーの中から症例ごとに最適なメーカーとタイプを選んで実施しています。

先に述べた違いも全く無視はできないと考えますが、ご質問の「何を基準にインプラントを決めるか?」はハードに対する問題です。
しかし患者さまはインプラントの種類というハードより、本当はそれを日常使った結果を欲しておられるのだと思います。
インプラントのよい結果を長続きさせて快適な食生活を送ることが目的であれば、どんな治療計画を立て、院内CTなどの検査機器を使って術前だけでなく術中も安全で確実な治療を考えるか、またどう手術し、それを長期間どう管理するかなどのソフトの部分が大切だと思います。

過去何百本かの手術をしてきた立場から申せば、また学会や研究会などの症例発表を見ても年間の治療本数実績と結果が比例しないことも明らかです。何を考えどう行動するかで結果は変わってくるからです。
昨今のインプラント治療にまつわるネガティブな問題もほとんどがこの部分だと考えています。
またせっかくのインプラントを長持ちさせるためにも、定期的なメインテナンス(管理)の整っている環境も非常に大切です。歯と同じくやりっぱなし、使いぱなしでは長持ちしないからです。

インプラントは天然の歯を超える魔法の歯ではありませんが、それをうまく活用すればあなたの日常生活と食生活を豊かにしてくれる可能性を秘めたありがたい存在になることでしょう。お近くの歯科医院でよくご相談されてみてください。

 

歯ニュース 2012/06 … 歯科用CTのメリット

5月に新たに導入した最新の3D・CTの患者さんのメリットについて今月はお話ししたいと思います。 

【診断と治療の精度向上】

最も大きいのが通常のレントゲンでは見ることができなかったものが見えるようになったことです。見えないということは想像でものを考え、推測に基づいた診断と治療ということになります。 そこがすべてありのままに見えるのですから、こんな確かでありがたいことがないのです。

CT導入1ヶ月で数本の歯の根が割れたことを突き止めることができ、今までのように確定診断が下せず経過観察したために病状が進行して貴重な骨が溶けることを防ぐことができました。 これと同じように今までの難症例の原因がつかめるようになるかもしれません。
以前に【歯科用CTの活躍】でお話しした、歯の根っこの治療や歯周病治療、抜歯などの外科的治療などで診断と治療のさらなる精度の向上が期待できます。

 

【画質の向上】

歯科用CTで撮影した画像は医家用CTよりもかなり鮮明です。そのため診断精度が向上しました。なんとなく見えるぼやけていた像がくっきりとはっきり見えるその違いは、 アナログテレビとデジタルテレビの違いに似た感想を持っています。
大雑把なものを観察するのであれば医科用CTのようにぼやけていても可能ですが、 今回導入したCTは歯の根やその周囲の細かいものまで観察することができる画質を持っています。
画質の面で医科用CTと大差ない歯科用CTもあって、これが多くの歯科用CTの中からこのCTを選んだ理由の一つです。 これは診断と治療に大変大きいメリットがあります。せっかく撮影するのであれば、それが有効に生かされなければ意味がないと考えているからです。

 

【最新の機器への更新】

導入したCTは通常の2Dレントゲンと立体的に精査したい歯などのための3DのCTを同じ一つの機器で撮影することができます。また機器の進歩によって通常の2Dレントゲン画像も鮮明な画像で見ることができるようになりました。
このように最新の機器による恩恵が診断と診療の質の向上につながっています。

 

【利便性と即時性】

申し訳ないことに以前は治療の安全と確実性のために、わざわざ電車に乗って提携施設まで医科用CTの撮影に行っていただいておりました。 その価値は十分にありましたが、どう考えても無駄な手間と時間です。さらにそこで撮影した画像が郵送されてくるのに数日かかりました。
院内CT導入によって術中の確認など必要なその時にその場で撮影ができて画像を見ることができるようになりました。

ここまで歯科用CT設置のメリットについてお話ししてきました。CTの存在意義は『安全と確実』だと私は思います。 今後も時代の機器や技術の進歩に合わせて新しいものを取り入れ、よりよい医療の実現に取り組んで行きたいと考えています。

 高岡 周一

 

 

■ スタッフの声

高岡歯科医院に勤めるようになって2ヶ月が過ぎました。久しぶりにお勤めに出て毎日新しいこととの出会いです。考えてみると、とても幸せなことだと感じます。
お一人お一人の患者様との出会いを大切に、「下問を恥じず」高岡先生や先輩方に教えを請いながら成長していきたいと思います。どうぞ宜しくお願いします。

早春の頃、厚手のコートを着て出勤していたのですが、近頃はとても過ごしやすくなりました。街の様子も替わり新緑の季節を迎え、花々も競うように咲き始めました。年を重ねたからなのか、勢いよく芽吹く木々を見ていると本当に愛おしくなります。香りたつ花も大好きです。沈丁花、ジャスミン、バラ、くちなしの花。自然の香りは本当に心を癒してくれます。喜ぶのは人ばかりではなく、昆虫達も湧いてきますね。

先日自宅のベランダで蜂の巣を3つ見つけました。発見が早かったので大事にならずに済みました。自然なことですよね。甘く綺麗な花に誘われたのでしょう。(人も例外ではない?・・・失礼しました。)
お口の中も甘い物を食べてそのままにせず歯磨きをしましょう。虫歯にならぬように。 

金恵淑

 

 

■ スタッフの声

5月21日の朝に、金環日食が観測されました。4月には量販店で大量に売られていた日食用サングラスも、売り切れ続出だったようです。日食は月食よりも発生頻度は高いのですが、どこからでも観測できる月食に対し、日食は限られた地域でしか観測できないので、今回のように、広域で金環日食が見られるのはとても珍しいことらしいです。言われてみると、わたしも日食を見るのは初めてでした。
外ではみんなが空を見上げ、「世紀の天体ショー」に声を上げていました。日食自体もすごく神秘的で感動したのですが、たくさんの人が早朝に空を見上げている光景もなんだか不思議でした。

話は変わりますが、先日、上野で開催されているインカ帝国展を見に行ってきました。世界七不思議のひとつとされているマチュピチュでは月と太陽が神として祭られており、天文学が生活に大きな意味を持っていたようです。15世紀の人々が、大きな水鏡で天体の軌道を観察していたというのには驚きました。
インカ帝国展は6月24日まで開催されているそうなので、興味のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

鮫島連理

 

<<< 編集後記 >>>

5月にCTを導入し、患者さんからもご自分の歯の状態がよく分かるとのお声をたくさん頂いております。親知らずなどでお困りの方はご相談ください。

鮫島連理

インプラント治療について / お問合せQ&A

投稿者:ももさん
転倒して歯を折ってしまいそのままの状態です。
どう治療すればよいか悩んでいます。
ネットでインプラントを知ったのですが、中高年の方が治療されているイメージが強いです。
20~30代でインプラント治療をしている方はいらっしゃるのでしょうか。
若い人と中高年の人とだと治療の成功率に差は出てくるのでしょうか。
近隣の歯科は高い治療ばかり勧めてくるので、こちらで助言を頂きたいです。

 

 お返事:
ももさんこんにちは。転倒して折れる頻度の高いのは前歯ですが、さぞかしがっかりされていらっしゃることと存じます。
ご同情申し上げます。

まず第一に折れたその歯がまだ使えるかどうかを判断することが大切だと思います。
折れた歯の状態によっては、その根っこを利用してその上に人工の歯(さし歯)をくっつけることができる場合もあります。少しでもその可能性があるのなら最も優先すべき治療法だと思います。

もしその可能性がないのなら、残念ながら現在の医療では歯を残すことができません。
外見だけでなく、食べる、噛む、喋るなどの機能の回復が必要ですから、残念ながら歯を抜いてその代わりのものを作る必要が出てきます。
その場合は両隣やかみ合っている歯などの他の歯の状況によってお勧めする選択肢が変わってきます。紙面では状況がわからないために一般的な選択肢をお話しします。
● 取り外しのできる入れ歯
● 両隣の歯を削ってセメントでくっつけるブリッジ
● 両隣の歯をそのままにして抜けた場所だけに入れるインプラント
● 不要な歯がお口の中にあって形が適していれば歯の移植
などの治療法が一般的に選択できます。(症例によっては無理な選択肢もあります)

それぞれに適応症がありますし、また現時点での不満で解決したい内容やそれぞれの長所・短所によって治療後の満足度も変わりますので主治医の先生とよくご相談されるといいと思います。
インプラントだけにこだわらず、どの選択肢が今と将来を考えて納得と満足を得られるかという観点でお考えになってみてはいかがでしょうか。

ご質問のインプラント治療の年齢ですが、年齢はあまり関係ありません。
今回のように事故や外傷で歯をなくされたり生まれつき歯がない若い方もインプラント治療を受けておられます。
インプラント治療は成長が止まるまでの年齢までは治療を受けられませんが、それ以降は老年にいたるまでの幅広い年齢で原則的には受けることができます。
年齢を重ね骨粗鬆症など骨の質や量が落ちてきた場合には治療の可否やその結果に多少の不安を残しますが、そんな方々でも実際に治療を受けていらっしゃり、噛む能力が向上して快適な食生活を長期間送っておられます。
20・30代ではその心配もまったくないでしょうし、成功率は変わらないか傷の治りも早いでしょうから有利でさえあります。

ただ私見ですが、天然の歯ですら一生持たないことがある現状でインプラントが一生持つとは限りません。
若い方と年齢のいった方の1年の意味が耐用年数という観点からすると違ってくるかも知れませんが、ダメになった時にさらに医療が進化しているかもしれませんし、再度インプラントができればそれでもいいし、できなくてもその時にブリッジや入れ歯などの他の治療選択肢を選んでもいいのではないかと考えます。

長くなりましたが、まずはご自分の歯を残す努力をしてみてください。
この世で万能で最も身体と相性がいいのはご自分の歯だからです。
インプラントや他の選択肢はその後でいいと思います。
お近くの先生とよくご相談ください。

 

歯ニュース 2012/05 … 「見える化」計画

私の今までの臨床は、「見える」ことにこだわり続けてきた歴史といっても過言ではありません。どんなに多くの情報や経験値に元づく推測も『百聞は一見にしかず』のことわざ通り、ありのままの姿が見えることにはかなわないからです。
そのため「見える」ことには今まで数多くの投資をしてきました。

 

【拡大鏡導入】

歯は小さくその一部の病巣や髪の毛ほどの細さの根っこの神経はさらに微細なものです。もっと「見える」を手に入れるために、まだ拡大鏡が一般的でなかった15年ほど前から臨床に応用してきました。
子供さんに変なものかぶってると笑われたこともありましたが、さらにそれにスポットライトをつけて明るい詳細な観察ができる体制を確保してきました。

 

【デジタル化】

治療に用いる小さなレントゲン写真の大きさは親指と人差し指でOKサインを作ったほどの大きさです。そこに写った一部の小さな歯の細部を観察したり患者さんに説明するよりも、パソコンの大きな画面一面に画像を拡大表示した方がお互いに理解しやすいと考えてレントゲン画像のデジタル化をいち早く導入しました。
10年前の当時はまだフィルム全盛期でしたので物珍しく驚かれた記憶があります。

 

【CTの導入】

立体を平面にしか写せない上に特定の一方向からしか観察できない従来のレントゲン画像では、その奥行などは他の検査や経験値から推測して判断・診断しなくてはなりません。
これが歯科医によっての判断のばらつきを生んでいる原因の一つです。ところがCTは360度、いやさらに上下からでも360度任意の方向からの断面図を見ることができます。
今まで見えなかった場所を見ることができるのです。ありのままの姿が見えるのですから、ここに推測は必要ありません。診断の精度が向上し、安全な治療が行えるようになることが容易にご理解いただけると思います。

 

【CT分析ソフト】

見えない場所が見えるCTはそれだけでも素晴らしいものですが、治療術式や器材のシミュレーションが治療の前に正確に行えるメリットは術者だけでなく患者さんにとっても大変ありがたいものです。行き当たりばったりの治療よりはるかに安全で確実な治療が行えます。何事にも心と物の準備は必要なのです。

 

【画像の3D化】

CTデータを元にして非常に高性能なコンピュータで3D画像が作られます。
3次元の立体を展開図のようにいくつかの方向から見た平面図を頭の中で統合して頭で見るより、人は目で見たままの姿の方が理解しやすいものです。
患者さんへのご説明で、病状などの理解度が飛躍的に向上すると考えています。 

このように時代と共に「見える」を追及してまいりましたが、現時点で考えられる最高の状態と考えていても機器はまた進歩をしていくでしょう。患者さんによりよい治療をご提供できるように、これからも時代と共に先端を歩んでいきたいと思います。

 高岡 周一

 

 

■ スタッフの声

はじめまして、新しく高岡歯科医院でお勤めさせていただいております船木玲子です。どうぞよろしくお願いします。
今年は4月6日に桜が開花宣言されましたが、みなさんはお花見に行かれましたか?私は今年は参加出来ませんでしたが、通勤途中で桜の並木道をバスで通るのでこの時期ならではの春の景色を毎日のように感じられました。いくつかのニュースで外国の方々も上野公園や桜の名所で母国の料理を持ち込み楽しんでいる姿を見ました。

お花見は日本独特の文化でお花見と言えば場所取りも付きもので、まだ肌寒い中早くから行って良い場所を確保するのは一苦労ありますが、春の訪れに桜の木の下で日本人と外国の方々が賑やかに一緒に楽しむ姿は心が和みました。

船木玲子

 

 

■ スタッフの声

アンチエイジング。もう聞きなれた言葉ですが、お口の健康にも使われています。日本語では抗老化、抗加齢という意味です。虫歯になった歯は残念ながらも元のようには再生はできません。でも、しっかり予防すれば健康な歯は守れます。

毎日丁寧に歯ブラシをしてお口の中を清潔に保ってください。歯と歯肉の境目に固まった歯石は細菌の塊です。歯周病が進むと歯を支える土台(骨)を失うことにもなりかねません。歯石は定期的な検診をして綺麗に除去しましょう。人の印象は、ほとんどお顔で決まるようです。それもたった一秒で。

お顔の筋肉の70パーセントは、なんと!お口の周りにあります。丁寧な歯磨きはアンチエイジングにとても効果的です。美味しく食べて健康で長生きをする。綺麗な歯に笑顔を忘れなければ、若々しく過ごせます。体やお顔のお手入れと同じように、お口のお手入れも気を抜けません。
健康と若さをバランスよく保ちながら年を重ねましょう。

金恵淑

 

  

 

<<< 編集後記 >>>

今月からCTという最先端の技術を導入することになりました。
院長を始め、スタッフ一同、 新しいことに挑戦・吸収して患者様に満足いただけるような治療とサポートに努めてまいります。

鮫島連理

インプラント治療の適正 / お問合せQ&A

投稿者: かねおか さん
インプラント治療について色々と調べています。
歯科のホームページにあるようなインプラント治療の図解を見てその治療の流れを知り、同時にその恐さも知りました(笑)。
歯ぐきに穴を開けるのは勇気がいりますね。一応治療を検討中なのですが、私は歯ぐき弱いのでちょっと不安です。
インプラントができる歯とできない歯って一般的にどんな特徴があるのですか。

 

お返事:
かねおかさんこんにちは。インプラント手術は歯を抜く時の傷と大差ないため、図式などで見るより実際はご想像をいい意味で随分裏切る結果になると思われます。私の経験ではインプラント治療は事前に考えていたより楽だとおっしゃる方が大半ですからご安心ください。

「歯ぐきが弱い」とのことですが、歯周病にかかっておられるのなら手術前までに徹底的に歯周病の治療をお受けになられることをお勧めします。インプラントの最大の天敵は感染であり、インプラントも歯と同じように歯周病に感染して寿命が短くなってしまうからです。

またお尋ねのインプラントができるかどうかの件ですが、抜歯などの通常の歯科的な外科治療を受けることができる方で、インプラントを入れる場所に十分な骨が残っていれば基本的には手術可能です。
元々血の止まりが悪い人や血栓予防に抗止血剤を服用しておられる方、骨粗鬆症の治療薬を服用しておられる方は医科の主治医の先生と相談の上で可否を判断することになります。重度の糖尿病やコントロールされていない高血圧はインプラント治療だけでなく外科的な治療自体ができない場合もあります。その他にも全身的な疾患をお持ちの方は主治医の先生とよくご相談ください。

 

インプラントでの歯科の選び方 / お問合せQ&A

投稿者: インプラント希望者 さん
インプラントの希望者です。
インプラント治療に力をいれている歯医者が増えていますが、あまりに情報が多すぎて、正直どこの歯医者に行けばいいのかわかりません。
自分にとって最良のインプラント治療を受ける為には、どんな基準を持って歯医者を選べばいいでしょうか。

 

お返事:
インプラント希望者さんこんにちは。インターネットの普及とともに情報が増えましたが、私も他の領域で情報を検索する際にその真偽も含めて同じように感じますのでおっしゃっておられることがよくわかります。
ただネットや外部からの情報だけでその実体を判断するのは難しく、絶対的な判断基準といえるものは残念ながらないのではないかと思います。少しでも判断の一助になればと私なりのいくつかの基準をお話ししてみます。

第一はインプラント以外にも広い選択肢を持ち、そして他の選択肢にも経験と造詣が深いかどうかです。言い換えればあなたに必要なものが本当にインプラントかどうか、ということです。今何に困って、何を必要として、将来どうありたいのか、これは非常に個人的なことで人それぞれです。
歯をなくした場合の選択肢はインプラント以外にもいくつかあり、それぞれ長所と短所がありますのでその方にとって最も利益の大きい選択肢が最適な治療法だと私は思います。
画一的でなくこうした個々の希望や価値観に沿ったご相談を受けてくださり、他の治療にも詳しい先生をお探しになられることをお薦めします。

第二は広い視野であなたの口全体を見てくださるかどうかです。これと同時にどうしてインプラントを入れることになったかということを考えていただけることも重要です。その原因をつぶさないでただインプラントを入れたのでは、それがなくした歯の二の舞になるのは時間の問題でしょうし、残った歯も後を追うようになくなっていくことでしょう。一見今のお困りと関係ないように見えることでしょうが、私はインプラントを入れることが目的ではなく、快適な食生活を送ることが目的だと考えているからです。
歯はオーケストラのようなものですから、全体の調和が大事であって一部だけよければそれでいいのではありません。かみ合わせの歯、隣の歯、反対側の歯など他の歯とどう調和できるのか?かむ力が一部の歯に偏っていないか?などなどインプラントを入れる前に考えておかなければならないことがたくさんあります。
今のことだけでなく過去と将来を考慮してくださり、こうした口全体で考えてくださる先生をお探しになることをお薦めいたします。

第三はインプラントを長持ちさせるために、術後や定期的なケアをしてくださるかどうかです。あなたにとってインプラント治療が目的でなく、治療後の快適な生活が目的ではないでしょうか。ならばインプラントが長持ちしてくれなければなりません。とかく手術やインプラントに焦点が当たって見落とされがちですが、先生の興味の中心がインプラントでなくあなたの食生活や生活の質であれば医院にケア(メインテナンス)のシステムを持っておられるはずです。

第四は慎重に安全に治療を受けられるかどうかです。施術経験が豊富なのは悪いことではありませんが、その質が最も大切です。先生の治療に対する考え方や技術的なものは形のないものですから外から判断がつかないため、その先生の診療姿勢から判断されるといいと思います。
また現在インプラント治療にはCTが必須といわれる時代に入っていると学会でもいわれています。全ての症例にCTが必要ではありませんが、治療前の確実な診断には大変有効です。術前なら撮影を外部委託することもできますが、院内にCT設備があれば治療中と治療後に撮影ができるので、3D立体的に安全と確実性を確認できることができてお互いの大きな安心材料になっています。CT設備が院内にあることも治療の質だけでなく、その先生の診療に対する考え方を知る上で一つの判断材料になるかもしれません。

ご説明が長くなってしまいましたがこれらの判断材料は外側からはわからないことが多いため、ご相談という形で実際に先生とお会いしてお話を伺ってみることをおすすめいたします。手間に思われるかもしれませんが、あなたの大事な口の中をお任せするための時間の投資とお考え下さい。
あの時インプラント治療を受けてよかったと思える先生と出会われることをお祈りします。

 

 

歯ニュース 2012/04 … 歯科用CTの導入

この度、最近発売されたばかりの歯科用CTを導入することにしました。
10種類以上のCTの中から選別するのに予想以上に期間がかかってしまいましたが、よりよい治療へのさらなる一歩と考えています。

歯の根っこ2本が重なる方向から撮影する従来のレントゲン画像では根っこ2本の像が重なってどちらに問題があるのか判断がつかなかったり、大きな神経に近い場所にある親不知の根っこの抜歯の危険性を判断したりする時に神経との正確な距離や位置関係の把握に従来のレントゲンには限界を感じていました。

何軒かの歯科医院で原因不明といわれて来院される患者さんが時折お見えになられます。
その本当の原因の何割かは根っこの破折による症例ですが、検査や従来のレントゲンでそう疑ってはいても確証が得られないために、経過を見ている期間に骨が溶けてその後の治療に困る症例に何度か出会いました。

このように確定的な診断ができないケースはお互いに困りものです。
診断は非常に大切です。その後の治療と適切な治療開始時期が変わってくるからです。

しかしCT導入によって今まで見ることができなかった場所の状況が手に取るように知ることができるようになります。今まで以上に診断の精度の向上と治療の安全性が増加するでしょう。
推測によるいくつかの治療法を試すのでなく、CTで原因を特定できることによって難治性の症例にも有効だと考えています。
4月に導入予定です。

 高岡 周一

 

  

■スタッフの声

この季節になると毎年花粉のことが話題になりますが、今年は例年より花粉が少ないそうです。私は花粉症ではないのですが、それでも東京に出てきて以来、春先にはむずむずしたり少し涙目になったりするので、今年こそ花粉症になるのでは、とおびえています。今ではたくさんの需要がある花粉対策用グッズも、いろんな種類が増えてきています。

便利グッズといえば、ロフトなどに行ってわたしが興味をひかれるのが、調理器具のコーナーです。働く女性や料理をする男性が増えて、調理器具もいろいろ便利なグッズが発売されるようになりました。その種類の多さにはびっくりしてしまいます。
わたしがよく使っているのがピーラーです。歯の部分がプラスチックのように見えるのですが、普通の刃物のピーラーよりも切れ味が長持ちするし、キャベツの断面にピーラーをかけるとキャベツの千切りも簡単にできるのです。
それでもやはり自分の手で皮剥きをした方が味わいの良い料理になる気がします。時間がないときは便利グッズに頼りつつ、包丁も上手につかいこなせるように頑張ります。

鮫島連理

 

 

<<< 編集後記 >>>

これまでインプラント術前に、都内に数箇所ある歯科専用のCTセンターに撮影に行っていただいていたのですが、これからは当院でもCT撮影が可能になります。
また、複雑な神経の処置などでもCT撮影をすることにより、さらに安全で確実な治療につとめてまいりますので、よろしくお願いいたします。

鮫島連理

歯ニュース 2012/03 … インプラント位置の重要性

インプラントは入れられたらどこに入れてもどこもそう変わらないとお考えの方もいらっしゃるかも知れませんが、実はインプラントを入れる位置は大変重要です。
それによって審美性や噛める能力、インプラントの寿命、ひいては残った歯の寿命まで変わってくるからです。

以前の治療法はその辺りがあまり厳密ではありませんでした。現在の治療法は、まずなくした歯の審美性や噛むのに最も適した歯の位置を想定します。
次いでそれを支えるのに最も適したインプラントの位置を可能な範囲内で骨や隣の歯などと協調させながら逆算していく方法が段々主流になりつつあります。

まだ単純なレントゲン写真だけで計画・手術を行うことが一般的には多いようですが、安全面と先に述べた利点からこれからはこの治療法が増えてくると思われます。
当院では全ての症例でこの治療法を取り入れておりますが、これを可能にするのがCT撮影です。

たとえ話でご説明しますと、机の上にコップが置いてある状況をイメージしてみてください。こちら側からはコップに描かれた絵が見えますが、コップの裏側は見えないと思います。
通常のレントゲン写真はこの状態に近い状態で、裏側の情報を他の検査と合わせて推測して判断しているようなものです。一方でCTはコップの裏側だけでなく斜めや横から自在に好きな方向からありのままの姿を直接見ることができます。

このためにかみ合いの歯や隣の歯、残った骨の情報量が桁違いに多く得られるのです。今まで見えなかったものが見える利益は絶大ですし、情報が多いことで正確性と安全性が大幅に向上します。

歯科で現在一般的に使われる平面的なレントゲン写真ではこうはいきません。平面では立体である人体の奥行きは推測と経験を元に想像しながらの手術になります。
ところがCTは実際に画面に写して目で確認できるので確実な診断が可能になります。その上に術前に仮のインプラント治療を画面上でシミュレーションすることもできます。
最も有利な位置やサイズを治療前に時間をかけてゆっくり試行錯誤ができるのです。
このようにこれからの時代は、CTは安全で確実な治療には欠かせないものになることでしょう。

高岡 周一

 

 

■スタッフの声

歯科医院に勤めながら、甘い、辛い、しょっぱいを問わずお菓子が大好きなのですが、最近はまっているお菓子が、「おしるこサンド」です。ご存知の方いらっしゃるでしょうか。
以前どこかのお店で目にしたのですが、東北出身の方から「おしるこサンドがおいしい」という話を聞いて、いざ買おうと思ってみると、どこのお店で見かけたのか、なかなかないものです。

ないとなると余計に食べたい気持ちにかられてしまい探し求めたところ、吉祥寺のお店でやっと発見しました。東京ではあまり目にしないお菓子ですが、どうやら東北では普通に売られている昔ながらのお菓子のようです。
香ばしいクッキー?クラッカー?であんこを薄くサンドしたお菓子です。みなさんも見かけたらぜひお試しください。

鮫島連理

 

  

■歯科衛生士からのワンポイント情報

成人の80%の方が歯周病です。歯を支えている歯槽骨(あごの骨)が歯垢(細菌の塊)によって溶かされて歯が抜けてしまう病気です。
一度、歯が抜けてしまうと元には戻りません。そうなる前に予防することが大切です。
細菌の塊である歯垢をためないよう、毎食後にハミガキやうがいをしてお口の中を清潔にしましょう。お口の中の状態に合った歯磨き粉や洗口剤(薬用マウスウオッシュ)の使用をお勧めします。

杉山明美

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

術前のCT撮影により、インプラント治療が可能な症例が増えてきています。
インプラント治療だけでなく、様々な治療において最新の技術・情報をご提供していきたいと思いますので、お口の中でお困りのある方は一度ご相談くださいね。

鮫島連理

歯ニュース 2012/02 … インプラント治療成功の要件

一昔前ではインプラント治療とはどんなものかご存じない方が多かったのですが、最近は認知度が上がってきてかなり一般的な治療になってきた感があります。
しかし多数の患者さんと歯科医による一般化によって垣根が低くなった分、インプラントにまつわる悪い話も残念ながら聞こえてくるようになってきました。

一昔前よりインプラント自体や治療法もずいぶん進歩してきており、基本的な注意と的確な治療、基本的な術式を厳守することで通常の症例では特段の問題なく治療は成功すると考えています。こうした基本を守りさえすれば、一般的には治療10年後の成功率の平均は95%前後にまで高くなっています。
当院でも手術直後に突然のお体のご病気で術後管理が不十分になった1本以外のインプラントは今も皆様の快適な食生活を支えてくれています。

このような高い成功率を維持できるのは、
前述の基本から外れないこと、
お互いに無理な計画と治療をしないこと、
治療後も定期的なメインテナンスをお受けになられて病気に強い環境を維持すること、
3次元立体的に骨の状態を把握できるCTなどを使って合理的かつ安全な治療に努めること、
などの成功する要素から一つでも外れないようにしているおかげだと考えています。

 

■日常の雑用は疲れるだけ?

食料や生活必需品の買い物、洗濯や食事の後片付け、掃除やゴミ出しにいたるまでいろいろな日常の雑用が生活を維持するためにつきまといます。こうした雑用で1日約1000カロリー消費するといわれていますが、同じ消費するなら趣味のスポーツやもっと楽しいことの方がいいに決まっています。
筋肉を増強する運動や有酸素運動の有用性が明らかになっていますから、なおのこと雑用に生活を維持すること以外の意味を見つけることができないでしょう。

しかし最近の研究によると、家庭での雑用が認知症の予防に役立つことがわかりました。平均年齢75歳のグループの雑用の少ない人々に比べて活発に行っていた人々は、記憶力、集中力およびコミュニケーション能力の低下の発生率が91%も低くなっていました。
実は噛むという行為も記憶力と集中力の低下予防に関係します。

子供は体を使うことで成長・充実してきますが、大人は使うことで体を維持できているのです。年齢を重ねるほど、使わないことは維持できないことにつながります。
どうやら人は楽をすればどこかでそのつけを払わされるようです。
どうせやらなければいけない雑用なら、嫌々でなく「ぼけ防止」と考えれば少しは楽になるかもしれません。

 高岡 周一

 

 

 

■スタッフの声

一年を通じて一番寒いと言われる二月ですが、この時期体調管理には気を使います。特に乾燥が今年はひどいとのこと。私自身乾燥にはあまり縁がありませんでしたが、今年は何か必要のようです。機械にたよらずなるべく節電で、加湿器のかわりに半がわきのタオルを室内で干したり、お風呂の蒸気をいれたり、電気毛布はやめて湯たんぽと自分なりにやってみました。
効果のほどはよくわかりませんが、楽しみながら寒い冬を乗り切りたいとおもいます。

菅野美弥

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

むし歯の原因菌は砂糖が大好物です。
キシリトールはむし歯を起こす酸が作られないように、原因菌が増殖したり生き延びたりしないように働き、細菌をやっつけてむし歯になりにくくします。
当院ではキシリトール100%の歯科専用のガムをお勧めしています。

杉山明美

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

今回のコラムはインプラントについてのお話でしたが、当院では実際にインプラントの手術を受けられた患者さんにアンケートにご協力いただき、匿名でご紹介しております。
インプラント手術に不安をお持ちの方はお声かけください。

鮫島連理

歯周病もちのインプラント / お問合せQ&A

投稿者:クラーク さん
インプラント治療を考えていますが、歯周病もちです。
歯周病にかかっている歯ではインプラントは難しいですか?
歯周病を治してからでないと治療できないのでしょうか。

 

お返事:
クラークさんおはようございます。現在歯周病にかかっておられ、またインプラントをご検討されておられるとのお話ですが、色々な治療への不安に襲われているご様子にご同情申し上げます。

ただ、歯周病におかされた歯を抜歯せざるを得ない状況で抜歯をしたその場所にインプラントをお考えなのか、あるいはすでに歯を失った場所にインプラントを入れたいが他の歯に歯周病があるのかで少々お話し内容が変わってきます。今現在の歯の歯周病の重症度が文面でわからないためです。
実際のお口の状況がつかめませんので、ここでは一般論としてお話しさせていただきます。

まず基本的なお話ですが、歯を失ったから単純にインプラントを入れるという昨今の風潮には私は反対です。
インプラントは快適な生活を取り戻す手段であって目的ではなく、さらに適応症であってそれで長期間利益を得られる人が受ける治療だと私は考えております。まず今ある歯を長持ちさせることが大切だと思います。
その意味でも、またインプラントを長持ちさせる意味でもインプラント治療の前に徹底的な歯周病治療をお受けになられることをお勧めいたします。成人の歯を失う80%が歯周病であり、またインプラントも同じだからです。

これと並行して考える必要があるのは、どうして歯を失うことになったか?その原因です。お手入れに問題があるのか、歯のかみ合わせになのか、歯を抜きっぱなしにして放置しておいたのか、食いしばりや歯ぎしりはありはしないか、などなどの理由から学ぶことが大切だと考えます。なぜなら、次の犠牲者が出ることを防ぎ、そして今回の治療が成功裏に終わって、さらにその快適さを長期間維持するために重要だからです。

歯周病は生活習慣病に分類されており、生活のありようによって起こりも治しもできるものです。今までの生活に思い当たることがありませんでしょうか。もしあればそれを思い切って改善されることができれば、長年お世話になってきたにも関わらず今回失うかもしれない歯は他の歯に生き無駄死にはならないと私は思います。

 

歯をなくすことは万病の元 / 医院ブログ

歯をなくされたことが小さな問題であるとは私は考えていません。 なぜなら、次の大きな問題の予兆だからです。
第一は、歯をなくした理由がまだそこに残っていると、さらにまた次の歯を失う恐れがあることです。
第二は、歯を失ったままだと他の歯に問題が出るからです。 坂を転がり落ちるように、どんどん次々と歯を失っていく連鎖が起きるからです。 これから将来の問題といってもいいでしょう。

私は昔から「抜きっぱなしは大怪我の元」とお話してきました。 歯を失うと、その両隣の歯は倒れこみ、噛み合いの歯は延び出てきます。歯は自然に動くのです。悪い意味での矯正です。 その結果噛み合せが狂ってくるのです。
これが頭から足までの骨格系の歪みになり、 肩こり、頭痛、腰痛などの不定愁訴を引き起こすこともあります。 またその歪みは背骨の歪みでもあり、東洋医学では背骨の曲がりは万病の元といわれていますから早期の修正が必要です。

また力を入れる時に、歯を支える組織に問題があったり歯を失うと力が入らなくなります。 このため踏ん張りが利かない、ここぞという時にガンバリが利かないなどにつながることがあります。
さらに頬や口元が痩せたり顔のしわなどの顔貌の変化が起こり、老けて見えることがよくあります。
また自分ではちゃんと話しているつもりでも周りの人には聞き取りづらく電話で聞きなおされるなど、発音や会話の障害になることがあります。 歯はコミュニケーションの要ですから段々喋るのが億劫になって、言葉とコミュニケーションによって進化してきた人類の進化に逆行することになります。

歯ニュース 2011/05 … CT診断用ソフトを新たに導入しました

3月11日からカレンダーが2枚変わったのですが、自分の中でも「もう」なのか「まだ」なのか混沌としています。東北からは復興の槌音が聞こえ始め、今回の災害への日本全国からの支援の声を聴くたびに、日本は一つだったと改めて感じております。
東京という都市の大きさや威力ばかり目につきますが、食糧や電力、そして経済までも地方に支えられて存在できていることを今回は目のあたりにしました。
威張るなかれ東京!ありがとう東北!

まだまだ原発は予断を許さない状況ですが、福島50と海外から絶賛される人々をはじめたくさんの方々の忍耐と努力によってまた新しい日本を築いていけることでしょう。

 

■CT診断用ソフトを新たに導入しました

インプラント治療には手術だけがクローズアップして考えられますが、実はその成功に大切なのが、術前の診断と計画、実際の手術、噛むための人工の歯、術後のメインテナンスの4つです。どれを欠いても成功にはなりません。今日はその術前の診断と計画についてお話しします。

インプラント治療の際、術前に骨の状態や噛み合わせ、そして他の歯の寿命や今後の噛む能力の維持に最も有利な場所はどこかなど、いろいろな事柄を考えてどこにどんなインプラントを入れるかを全ての症例で考えています。
歯とインプラントが少しでも長持ちして快適な毎日ができるだけ長く続いて欲しいからです。そのためには正確な情報と診断が必要です。

以前から必要な症例にはCT撮影をお願いしてきました。
CTは通常の2次元レントゲンと違って3次元的に骨の状態が手に取るようにわかります。 このCT撮影後の読影と診断や計画立案に大変役に立つソフトを3月に新たに導入しました。
3次元の画像の中で自在にインプラント治療のシミュレーションができ、パソコン上で計画を立てるのに大変重宝しています。正確な距離や角度の測定、さらにインプラント周囲の骨などの状態をあらゆる角度から観察できます。

インプラント治療の前のCT撮影は安全で正確な治療には欠かせないものですのでご協力をお願いしたします。今後もみなさんに貢献できるものを導入してまいります。これからもよろしくお願いいたします。

 高岡 周一

  

 

■スタッフの声

最近観た映画の話です。以前、院長が奥様と観に行かれた、ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマンの主演映画「最高の人生の見つけ方」の記事を覚えていらっしゃる方も多いと思います(H20.7月のデンタルニュースでした)。 ジャック・ニコルソンファンの私もぜひ観たいと思い、テレビから録画しておきました。

その後しばらく観る機会がなく、日にちが経ち、さて観ようと思い、再生。「あれ、ハンガリー映画?」見慣れない文字、英語ではありません。 早送りしてみましたが、ジャック・ニコルソンどころか、屋根裏にロシア兵から身を隠している女性が・・・。映画の題名を勘違いして録画したようです。これも観ようと思っていた映画の一つなので、気持ちを切り換え観始めました。年金暮らしの老夫婦のお話です。(内容はこれからご覧になるかもしれない方の為に控えます。)

気軽に見始めたのはいいのですが、映画紹介の番組やCMで先入観があったせいかもしれません。映画をご覧になって、内容と題名がしっくりしなかったり、CMで見た感じと違うとか思ったりされたことはありませんか?自分がイメージしていたことを基準に「良かった」とか「悪かった」とか批評してしまいますが、普段テンポの速いアメリカ映画と違い、静かでゆっくりですが「グッ」とくるいい映画でした。題名「人生に乾杯」。お勧めです。ぜひご覧になって下さい。

杉山 明美

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

歯を守ってくれる成分に、キシリトールがあるのをご存知ですか?
キシリトールは、白樺や樫などの樹木を使ってできた甘味料です。
当院には、キシリトールが100%含まれているガムがあります。ぜひお試し下さい。

菅野 美弥

 

 

■女性スタッフからの耳より情報

花粉症の方には辛い季節がまだ続いています。
ヨーグルト(乳製品)が花粉症の抑制にいいのはよく知られていますが、そのほかにも海草・お豆・しそなどがいいようです。ミネラルをたくさん摂ることにより、免疫力が高まり、花粉症だけでなく風邪の防止にも役立ちます。

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

 モノトーンの季節が過ぎて、暖かい春がやってきました。今年の日本は自粛ムードで少し静かですが、ゴールデンウィークにどこかお出かけされた話など、聞けるのを楽しみにしております。

鮫島 連理

歯をなくしたら / 医院ブログ

人の体に無駄なものは一切ありません。 研究すればするほど非常に無駄なく効率的にうまくできていることがわかります。 5000万年前に人類の祖先である原猿類が誕生してから、長い年月で無駄を省き、必要な機能を満たすために進化してきた人の体に不要なものなどないのです。

歯の本数は本来28本ですが、前歯と奥歯、糸切歯などそれぞれ本来の仕事が皆違います。仕事が違うため、歯の形態や根っこの長さなど皆違います。失った歯の代用を他の歯にさせることはできないのです。 本来あるべきものは、本来あるべき場所に一本も欠けることなく存在し続けることが大切です。

前に歯の働きや噛むことの意義をお話ししましたが、この恩恵を放棄するだけでなく、逆にデメリットとしてこれからの生活と人生にのしかかってきます。 もちろん噛めない=食べられない、ですから栄養摂取上にも問題ですし、高齢者の日常生活における楽しみの第一位は「食事」といわれていますので、将来の楽しむ権利を今ここで失うことは大きな損失です。

食べられるものが限られる、 食生活が変わる、 他の人と食事するのが嫌、 出かけることがおっくになる、 活動的でなくなる、 自分に自信が持てなくなる、 口元や顔貌に若さがなくなる・・・などなど たくさんの「できない」がこれから降りかかってきます。 これが楽しい人生でしょうか?

しかし歯をなくしたまま放置しないで抜けた歯を補う治療をすればこうした不満や不安は解決できます。今の現状にあきらめさえしなければ、人前で大きな口を堂々と開けて喋ったり笑ったりしながら、なんでもおいしくいただけることを手に入れることができるのです。

噛めないとどうなる / 医院ブログ

しっかりとした自分の歯があった時代には微塵も感じていなかったことが、歯を悪くしたり歯をなくして初めて体験することがあります。
「よく噛めないし食べてもおいしくないから食べることに興味がなくなった」 「外ではどんな食事が出されるかわからないから外に出るのが億劫になった」 「口元が貧弱になった」 「口の中に自信が持てないために、人に口を見せたくないから喋るのが嫌になった」 「気分まで老ける」など歯を失くされた患者さんからこうしたお声をよく耳にします。

噛めないことは噛むことによる利益を失うことです。 咀嚼能力が落ちて栄養摂取上の問題もありますが、口の機能をあまり使わなくなると神経や筋肉などが十分に活性化されず、それらは衰え、口元や顔のハリを失い老けて見えることにもつながります。

歯をなくしたらできないことが増え生活の質が低下するだけでなく、発音や骨格の維持に支障をきたし、肩こりや頭痛、腰痛などの不定愁訴を抱え込んだり、重いものを持てない、踏ん張りやガンバリがきかないなどが起きることがあります。

また噛むことと脳機能や認知症との関わりが注目されているように、脳の血流量の減少と共に活性化が十分に行われず思考力や記憶力、判断力、注意力などが低下してしまいます。 さらに内臓脂肪の増加を促して、肥満や生活習慣病の温床にもつながります。 これらは日本人の死因のかなりの部分を占める以上侮ることはできません。
噛むことは食べ物を咀嚼することだけではないのです。噛むことで私たちはたくさんの恩恵を知らぬ間に受けています。 とても大切なものなのです。

噛めないとどうなる2 / 医院ブログ

噛めないことのデメリットはまだまだたくさんあります。 噛むことで得られるストレス発散効果が少なくなり、また視力向上、運動能力の向上などの効果も失ってしまいます。 またたくさんのホルモンや酵素、抗菌物質が含まれている唾液の分泌が減少するために、味覚に影響がでたり、酸の中和力や粘膜の修復能力、口の中の洗浄や口臭予防などの働きが悪くなります。

免疫力の低下を招き、感染症や病気にかかりやすく、またむし歯や歯周病にもかかりやすくなります。このためまた他の歯を失い、さらに噛めなくなってまた歯を失う悪循環に陥る危険があります。

食べる楽しみを奪われ、歯の喪失が日常生活上での自信の喪失につながることも多く、人とのコミュニケーションが億劫になり、外食をふくめて外に出ることに消極的になるなど行動力の低下や社交性の低下など日常生活の積極性の低下が伺えます。 百寿者の明るく元気でよく喋りよく食べる姿とは対照的な姿です。

このようにたくさんのマイナス要因を『噛めない』ことはもたらします。 噛む能力の高い高齢者は医療費が少なく健康だという調査結果もありますから、 今ある歯をできるだけ長く残し、失った歯を早急に取り戻すことをお勧めいたします。

歯をなくした時には / 医院ブログ

当院は東京23区のすぐ隣の市である武蔵野市にあり、また立地が三鷹駅周辺ということもあるのでしょうか、大規模な新規の住宅開発が行われることもないためか大人の方が多く来院されます。そのため平均年齢が高いためでしょうか、歯を失くされた方が大勢お見えになられます。

歯を失くした場合の選択肢として近年インプラント治療が一般的になってきていますが、歯科界も含めて世間の考え方がどうもインプラントが目的になっているような気がして異和感を持っています。
確かにインプラントはたくさんの恩恵を運んできてくれます。ですがそれは一つの手段であって、真の目的はどんな生活を送りたいのか、どんな不便を解消したいのか、またその生活の質の獲得と精神的な負担の解消だと私は思います。手段を先に決めてしまうことに異和感があるのです。

しかしインプラントの登場で過去の治療法では成し得なかった生活の改善ができることが医療側にとって革新的に写ることと、長年臨床を行っていると一つの崩壊が連鎖的に次の崩壊を呼ぶことが多く、過去では困難であったそれを止める手段として有望な治療法であることが強いインパクトを持っていること。さらに患者さま側からのインプラントに対するご質問も多いためか、我々医療サイドからのアナウンスが偏って多くなっている状況を我々医療人も反省しなくてはならないでしょう。

症例によってはインプラントが最適な場合もあれば、ブリッジや入れ歯をお勧めする場合もあります。残った歯の状況や生活状況、お困りの状況などと共にそれぞれの選択肢のメリットとデメリットを比較しながら、先ほどの真の目的に沿ってその方にとって最適な選択肢が何なのかを患者さんと一緒に考えていくプロセスが大切なのだと考えています。

その一緒に考えた結果が手段だと考えています。5年後、10年後にあの時あの治療をしておいてよかったと思える治療が最善の治療なのだと思います。

歯ニュース 2011/01 … インプラント治療の成功率

新年あけましておめでとうございます。
昨年のたくさんの方々とのお出会いに感謝いたしております。皆様のご健康を支える重責を全うするため、これからもトップページに掲げている当院の理念を実践してまいります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

寒風が体に染み透る今日この頃ですが、我が家では犬の散歩に持ち歩くビニール袋の音に喜びはしゃぐ犬とは対照的に、散歩を家族内で譲り合う季節となりました。宮沢賢治ではありませんが雨の日も風の日も休むことなく毎日朝夕2回の散歩が日課となっています。

雨の日には一応犬用のレインコートを着せるのですが犬の足は濡れぞうきんのようにびしょびしょになり、さらに頭にかぶせたレインコートを嫌がってものの30秒もしないうちに振り落としてしまいます。そういう訳で雨の日は散歩から帰ってからが一仕事、濡れた毛を拭くだけならまだましで、シャワータイムになることも多いのです。ですから我が家はちょうど洗濯を干すのと同じように天気予報には敏感で、空を見上げて雨が降りそうだと感じたら家事を中断してでも急いで出動です。

2歳になる雌のケアーンテリア、名前をシナモンといいますが、子犬の時初めて散歩に出た時は野外を怖がってひっぴり腰になって玄関から出るのを嫌がったのが嘘のように、今では目を輝かせて喜び踊る姿を見ると雨が降ろうが、さすがに槍は降ってはきませんがどんな日も行かざるを得ません。
またケアーンテリアは触られるのが嫌いな犬が多い犬種と聞きますが、シナモンは抱かれるのが本当に大好きで椅子の横で抱っこしてくれとせがんで、抱かれるまでぴょんぴょん跳ねています。どう見ても犬なのですが、実は猫じゃないのかと疑うほどです。
ですから家族だれかの膝の上が彼女の定位置です。誰も抱いてくれないと、しょっちゅう家族に踏まれているにも関わらず人の足元で寝そべっています。毛の色が黒っぽいので暗がりでは特に踏まれます。そして黒い顔に黒い瞳、黒い鼻の彼女は色の濃淡がなく、顔のパーツの輪郭がはっきりしないためかお世辞にも写真写りがいいとは言えません。黒い影絵になってしまった写真を「本当はもっとかわいい」と言い訳するのに疲れた家族は、正面からあまり写真を撮らなくなりました。
私が帰ると玄関まで走り寄ってきて、飛びついてきます。そして足元に絡みつき抱いてくれとぴょんぴょん飛び跳ねてくる中をリビングまで彼女の足を踏まないで歩くのに気を使います。毎日鞄から荷物を出し、服を着替えて抱っこするまでぴょんぴょんが続きます。

そんなシナモンは犬より人が好きで会う人会う人にじゃれていきますので、いろんな人に「かわいいね」といっていただけるのですが、どう考えても番犬としては失格です。すまして孤高も恰好がいいでしょうが、昔から「尾を振る犬はたたかれまい」という言葉があるように、その可愛がられ方を見ると得な人生いや犬生だと思えてしまします。どうやら彼女に学ぶこともあるようです。

 

■ インプラント特集:インプラント治療の成功率

歯がなくなった後に歯の代用をさせるために行う治療には、入れ歯、ブリッジ、インプラント、歯牙移植などがあります。この中で最近患者様のご希望が増えてきたのがインプラント治療です。

噛む能力の高さや異物感がほとんどないこと、他の歯を削ったりまた他の歯に負担をかけたりしないことなどから、利点が多いのも事実です。
手術における患者さんの大変さも歯を抜いたりすることとそう大差なく、実際にお受けになられたほとんどの方が思ったより楽だったとおっしゃっています。

歯科におけるインプラント治療の歴史は意外に古く25年以上の歴史があります。その間インプラント自体も、また治療法も格段の進歩を遂げてきました。イスラエルとドイツの歯科医院で行われたインプラントを平均7.5年間追跡調査した最近の発表によると、成功率は98.5%でした。
ただ、残った骨の量や質、術後の管理などによって成功率だけでは語れない個人差があるのも事実です。症例によってはインプラント以外の選択肢をお勧めすることもあります。今ある歯を可能な限り残すことが優先ですが、残念ながらすでに歯をなくされた方には患者様各々違う状況を考えながら選択肢のご相談をさせていただきます。

 高岡 周一

 

 

■スタッフの声

明けましておめでとうございます。
今これを書いている時点では、12月の中旬なのですが、子供の頃は、こたつでみかんを食べながら「もういくつ寝るとお正月~」と歌いながら、クリスマスやお正月までの日にちを数えたものでした。街がにぎわうこの季節は大人になった今でもわくわくしてしまうものですが、年々、一年が過ぎるのが早くなっていくように感じるのが少し寂しい気がします。

2010年もたくさんの方との出会いがあり、みなさんのお話から刺激を受けることもたくさんありました。2011年もこれまでの出会い、そして新しい出会いを大切に成長していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

杉山 明美

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

健康な歯肉の場合、ふつう~かための歯ブラシをお勧めしていますが、歯周病のある方や、治療の内容によっては一時的にやわらかい歯ブラシをお使いいただくこともあります。
お口の中は人それぞれ違います。我々衛生士はお薬と同じように歯ブラシの処方もさせていただいております。お気軽にご相談下さい。

杉山 明美

 

 

■ スタッフ一言インタビュー

小島さんは、週2回位出勤している、丁寧で気配り上手な衛生士さんです。話題も豊富なので、治療や歯石除去の合間に話がはずむことも多いのでは?

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

お正月はどのようにお過ごしになったでしょうか?こたつに入ってお鍋やみかんを食べるのが至福のひとときとなるこの季節、食べたあとはしっかり歯磨きをして、虫歯のない綺麗な歯で今年も過ごしましょうね。

鮫島 連理

歯ニュース 2010/12 … インプラント治療のメリットとは?その3

犬の散歩で訪れる近所の公園や八王子の甲州街道沿いの770本のいちょうの木々の紅葉、その黄色の演出も終わり今年のカレンダーももう最後の一枚になりました。

それにしても今夏の暑さは異常なほどでしたが、そんな年でも一年中で最も風がつらく感じる季節に入りました。
ほんの少し前までの熱気の記憶と打って変わったこの冷気の到来です。
今年の秋はえらく駆け足だったようで、ちょうどいい頃合いの短さに「季節よ君までデジタル化?」と問いたくなります。

 

■ インプラント特集:インプラント治療のメリットとは?その3

先月に続きインプラントのメリットについてお話しします。今度のメリットは『残った歯が長持ちする』ことです。以前に歯を削ったり、神経を取ると歯の治療が次から次へと必要になり、挙句の果てには歯を失うことすらあることをお話ししました。歯を削るからまたむし歯になります。またむし歯になるから今度は歯の神経を取らなくてはならない羽目になります。歯の神経を取るから、歯がもろくなって歯が割れやすくなって歯を失ってしまうことにつながります。

統計で見ても歯の神経のない歯は神経のある歯より5年から10年も寿命が短いことがわかっています。そのぶんだけ早く入れ歯のごやっかいになることになるのです。日本人の平均寿命が延びて老後が長くなっている現状で、質の高い快適な人生を送るためにも歯は必要なのです。毎週のように歯の神経を取った歯が割れて抜歯を余儀なくされます。本当に残念です。歯の寿命を短くするこうした治療が必要のないことがインプラントの大きな長所です。『残った歯が長持ちする』ことは、現在の医療が天然の歯を作りだせない以上、どんな治療法より優先されていいと私は考えています。

 高岡 周一

 

 

■スタッフの声

近頃、コンビニのスイーツが話題になっているようです。TVのワイドショーやバラエティー番組で紹介をしているとついつい「買って食べてみたい!」という思いにさせられます。それも販売の戦略なのかも知れませんが、私も乗せられた一人です。新発売、○○賞受賞、プレミアム・・・etcこのような言葉の誘惑に負けてしまいます。一時期高級チョコレートが自分へのごほうびなどと言われていましたが、今はちょっと頑張った自分へのごほうびがコンビニスイーツなんだそうです。
お手軽に買えて値段も安く、美味しいとなればブームになるのも納得です。案外はまっている方も多いのではありませんか?

 杉山 明美

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

現在市販されているほとんどの歯磨き粉にフッ素が入っています。
フッ素には虫歯予防効果があるので、フッ素入りの歯磨き粉を使用した後に飲食をしてしまうとフッ素の効果が急激に低下してしまいます。効果を長持ちさせる為にも、歯磨き後の飲食を控えることはとても大切です。

小島 千春

 

■ スタッフ一言インタビュー

2回目の今回は、菅野さんです。
知識と経験が豊富で、歯周病や歯のお手入れの方法を詳しく優しく指導してくれます。

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

今年のデンタルニュースも今回で最終号になりました。新しい気持ちで新年が迎えられるよう、今お口の中で気になることがある方は、ぜひ今年のうちにご相談して下さいね。

鮫島 連理

歯ニュース 2010/11 … インプラント治療のメリットとは?その2

先月高校時代の友人数人が京都や高松、川崎などから富山に集結しました。私は東京から上越新幹線に乗り、越後湯沢でほくほく線に乗り換えて富山までの3時間半の旅です。以前に富山に行ったときには、越後湯沢付近は一面銀世界の冬でしたので、田園風景の広がる秋の景色は別の場所に見えます。越後湯沢をでた特急は途中、十日町、直江津、糸魚川、魚津に停車し、約2時間をかけて富山に着きます。東海道新幹線なら新横浜から京都に着く時間です。富山はJR西日本と聞いて、頭の中の地図では北西に進んでいるように感じますが、実際はかなり西に来ているようです。直江津までがJR東日本、それ以降はJR西日本になるそうです。

車窓からの眺めは緑と黄金色の自然の色だけで、目を和ませてくれます。ほくほく線は単線のため、特急であっても虫川大杉という山の中にぽつんとホームだけあるような本当に小さな駅で対向電車を持つためにしばらく停車します。また太平洋側から日本海側の間にある日本列島の背骨の高い山々を貫いていくのですから、本当にトンネルが多いのです。大げさに時々空が見えると表現したくなるほどです。京都から車で富山に向かう友人達と連絡し合う携帯は、太陽が見えたわずかの隙に送受信しなくてはなりません。トンネル内は圏外となり何度か失敗しました。ちょうどお昼時であったので越後湯沢で買った「越後もち豚すきすき弁当」の写真を撮ろうとしてもなかなか太陽の下に出ません。なんだか都内の地下鉄に乗っているような気分です。越後湯沢の手前から富山までは非日常そのものであり旅の実感を十分に感じさせてくれます。

 

■ 越後もち豚すきすき弁当

最近の弁当は進化したものですね。お弁当は作り置きした冷えたものとの固定観念を覆す温かい弁当です。食べるそのときに温めるのです。買ったお弁当には側面に紐がついており、それを引っ張ると中の弁当が下から加温される構造になっています。買ったときはずいぶん大きな弁当で全部食べられるのかと思いましたが、底の半分以上が加温装置でお弁当自体は深さ2センチ程の容器にへばりつくように入っています。しかし確かに作りたてのようにおかずとご飯どちらも温かいのには驚きました。おいしくいただけたことは幸せですが、空になった弁当箱を大きなゴミとして捨てるときに少し気が引けました。

 

■ インプラント特集:インプラント治療のメリットとは?その2

先月インプラント治療のメリットの第一は『なんでも噛める』ことで、また噛むという行為の意味とその大切さをお話ししました。噛むという行為は、私達人間が栄養を摂取し生存する目的以外にも、人として尊厳を保つ上でも、また文化的生活を営んでいく上でも欠かせない行為です。今月はこのお話しの続きです。

どうしてインプラントは噛めるのでしょうか。それはグラつく歯や入れ歯が噛めない理由と同じです。噛むとグラつく歯や、粘膜という弾力性のある組織に上に乗せた構造である入れ歯は、噛む力が加わるとどうしても動きます。まな板がこんにゃくでできているようなもので、包丁で切ろうとすれば食べ物は沈んだり動いていってしまいます。これではちゃんと切れないですね。このように本当の『噛む』には程遠いのです。あごの骨が痩せていなくて条件のいい入れ歯でも、本来の能力の最大6割しか噛めません。現実的にはそれ以下の方が多いのが実情です。

噛むという行為は、上下の歯がちゃんと合わさって成り立ちます。ハサミの二つの刃がちゃんと合わさって切れることに似ています。噛むとグラつく歯は、噛み合う相手がグラついて逃げていくので噛めるはずがありません。また自分ではしっかり噛んでいるつもりでも、そんな歯で強く噛むと歯が壊れると脳が認識するため、脳は途中で力を抜くように筋肉に指令を出して歯を守ろうとします。これも結果的に『噛めない』になるのです。それに比べてインプラントは歯と同じく骨の中に植わって骨とくっつき一体化しています。噛む力にもビクとも動かないのです。ですから天然の歯と同じように噛み切ることも、噛みつぶすこともでき、何でも食べることができるのです。

噛めることはあなたに何をもたらすでしょうか。昔は好きだったけど歯を失うことで箸をつけなかったものや今まで食べられなかったものが食べられるようになったり、食事がおいしいことなどの直接的なメリットがあります。フランス料理のソースに関して有名なブリヤ・サラバンは、「創造主は、人間に生きるために食べることを強いる代わりに、それを勧めるのに食欲、それに報いるのに快楽(味覚)を与えた」といっています。食べることは生きることですが快楽でもあるのですから、これを手に入れないのは損な人生です。他にも間接的なメリットもありますが、誌面の都合上別な時にお話しさせていただくことにいたします。

 高岡 周一

 

 

■スタッフの声

先月は三鷹のお隣の街、吉祥寺の駅にatre(アトレ)がオープンし、旧伊勢丹はCOPPICE(コピス)というショッピングビルに生まれ変わりました。休日に限らず平日も人が多く、まだじっくりと巡れていないのですが、個人的には、アトレに、はらドーナツ・はらロール・はらのカフェの3店舗が入ったのを嬉しく思いました、次は、ユザワヤだったビルが何になるのだろうと楽しみなところです。
慣れ親しんだ吉祥寺の街がどんどん変わっていくのは少し寂しい気もしますが、昔ながらの街並みも残しつつ変わっていく吉祥寺の散策がますます楽しくなりそうです。

 鮫島 連理

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

口臭の原因にも色々ありますが、舌の汚れも大きな原因の一つです。清掃方法は簡単で、舌専用のブラシを使います。薬局などで簡単に購入することができます。
食後、ブラッシングをした後、特に何もつけなくていいので、やさしく舌の上の汚れをかきだします。その後、洗口液などでうがいするとかなりさっぱりして気持ちのいいものです。 

菅野 美弥

 

 

■ スタッフ一言インタビュー

第1回目の今回は受付を主に担当してくれている、杉山さんをご紹介します。
いつも元気で笑顔の杉山さんでした。
医院を引っ張っていってくれる、頼れる衛生士さんです。

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

今月号から当院のスタッフを毎月一人ずつ紹介していきます。小さいスペースで紹介できることは限られますが、何か共通点などあった方は、気軽に話しかけていただければ嬉しいです!

鮫島 連理

歯ニュース 2010/10 … 噛むことの役割2/インプラント治療のメリットとは?その1

空を見上げると、入道雲に入れ替わって薄い雲が透き通った青空にすじを引いています。この雲を見ると運動会を思い浮かべます。朝晩の涼しさと供にやっと秋を感じますが、今年は特にほっとされている方が多いと思います。

10年ほど前に買った腕時計の調子が最近どうもよくありません。毎日のようにネジを巻いてきた時計の、ネジを巻くためのリューズが元の位置に収まらなくなったのです。ただ元に戻らないだけで日常の使用にはまったく差し支えないのです。しかしなんだか壊れた感じがして(見かたによれば立派に壊れているとのご指摘もあるでしょうが)、なんとなく気持ちが悪いのです。腕時計には電池式、自動巻き、手巻きの三種類があるようですが、毎日ネジを巻くことを面倒と考えるか、何年かに一度とはいっても使いたいときに電池がなくて使い物にならないことを嫌と感じるか、好みが分かれるところです。
一日の装着時間が長い人には、自動巻きでなんの不満もない方もいらっしゃることでしょう。私は今日も一日自分にネジを巻くかのごとく腕時計のネジを巻く、これが一日の開始を宣言する儀式のようでそれなりに気に入っていました。でも逆に時間に縛られない自由な時間を過ごしたいこともあって、休みの日には腕時計をほとんどしません。ネジも巻きません。仕事が終わって帰宅し腕時計を外した時点から休日を挟み仕事の日の朝までの一日半で腕時計は止まってしまいます。その時計は本来自動巻きなのですが、仕事中は外すため使用時間は通勤中だけになって一日の装着時間が短いために手巻きをしないと途中で必ず止まってしまいます。

長年の使用で多少くたびれてきたとはいっても、愛着ある我腕時計ですから修理するつもりでした。でもよくよく考えてみると、修理してもまた10年後には調子が悪くなることでしょう。そこで使い方を見直した上で修理しようと考えたのです。

毎日手巻きをするから壊れるのなら、本来の自動巻き機能を生かして腕時計を揺らせばいいのです。しかし通勤だけでは巻き上げ時間が足りないのです。そこで、父から電動式腕時計ぜんまい巻き上げ器なるものをもらいました。ちょっと古風な表現ですが他に適当な表現が見当たりません。その内部に時計を入れておくと、モーターによって内部が時折回転することで時計のぜんまいを巻く仕組みになっています。

その器械を父が私に譲ってくれたのは、一言でいうと「うるさい」という理由です。 自室に置いておくと寝ている間に時々モーターのスイッチが突然入り、ジージー(爺々)という作動音が耳について寝られないというのです。というわけで現在父は電池式の腕時計をしています。そこで私はその器械をもらってリビングに置けば耳障りでないと考えたわけです。しかし誤算がありました。夏の暑さで部屋の入り口を開け放した状態では、隣の部屋にも関わらずやはり「音が気になる」とここでも拒否されてしまったのです。大音響を発するわけではないのですが、夜間寝静まった静けさの中では小さくとも機械的な音は耳につくのです。そんなわけで家人にガラクタ扱いを受ける前に、現在は仕事中に医院の中でジージーいっています。このジージー君、がんばって働いてくれてはいますが、朝には無情にも時計は数時間前で止まっています。あと一歩及びません。電動巻き上げ器にある4つの動き方のプログラムを試してみたり、器械の傾斜を変えてみたりと試行錯誤中ですが、いまだ朝まで完走はしていません。いっそのこと先に時計を直した方が早い?かもしれません。どうせ直すんだから、そうも思うのですが。

 

■ 噛むことの役割2

先月噛むことの役割についてお話ししました。今月はその続きです。食べるということは、生きるということです。そして食べるということは、噛むことです。流動食で栄養を摂っても人は長生きできません。噛むという一見意味のないように思える行為が、実は人にはどうしても必要なのです。人には他の動物と同じように本能というものが備わっています。そして性欲、物欲、所有欲などたくさんの欲があります。しかし齢とともに欲は姿を変えますが、生存本能の形で人生の最後まで残るただ一つの欲が食欲です。

フランス料理の歴史を紐解くと必ず登場する人物で、食通でもあり、フランスの美食の古典ともいえる「美味礼讃」の著者としても有名なブリヤ・サヴァランは、「創造主は、人間に生きるために食べることを強いる代わりに、それを勧めるのに食欲、それに報いるのに快楽(味覚)を与えた」といっています。

生存本能であり人の最後にまで残る食欲、それは『おいしい!』ことでもあります。ダイエットのような努力は何も必要ありません。『噛む』ことさえできれば、誰にでも簡単に手に入れることができる快楽です。おいしい!快楽は、ベータエンドルフィンやドーパミンなどのホルモンの分泌を促し、心と身体にとてもいいことなのです。

百寿者と呼ばれる百歳以上の健康な高齢者の皆さんにはいくつかの共通点があります。ポジティブな思考を持っていること、明るいこと、何がしらかの軽い運動をしていること、そして例外なくよく食べます。このように先ほどのホルモンの分泌が促される生活を送っておられ、日々の中でそれらをうまく利用しています。百寿者がそういう生活を送っておられるというより、そういう生活を送ってきた人だけが百寿者になれる権利を持つことができるようです。
私たちは一日三回、一年365日、十年で一万回以上食事をします。長い人生で噛めることと噛めないことの差がどれだけ大きくなるか、そしてその幸せの蓄積がどれだけ大きいか、ご想像いただけると思います。このように噛むことは私達にとって健康的で楽しい毎日を送る上でとても大切なことなのです。

 

■ インプラント特集:インプラント治療のメリットとは?その1

先月と今月コラムで噛むことの役割をお話ししました。噛むという行為はただ栄養を摂るだけでないこと、消化できればいいから軟かいものを流し込めばいいのではないことをご理解いただけたと思います。インプラントには歯をなくした場合の他の治療選択肢に比べていくつかのメリットがあります。

インプラントのメリットの一つが、他の治療法より圧倒的に『よく噛める』ということです。全員の方といっても差し支えないと思いますが、治療後に伺う感想のトップ1が『なんでも噛めるようになった』です。インプラントは天然の歯と同じように骨の中に植わっているためビクとも動かずよく噛めます。入れ歯のようにグラついたりしません。

インプラントは食べ物をよく切り、よくつぶし、入れ歯のような邪魔なものがなく、「食事がおいしい、食べることが楽しい」「どこにでかけても食べるものを気にしないでいい」と好評です。こんな喜びだけでなく、先ほどお話しした噛むことの恩恵を最も得られることも見逃せない大きなメリットです。

 高岡 周一

 

 

■スタッフの声

今年の夏は本当に暑く、夏生まれの私にとっても耐えがたいほどの暑さでした。少しずつ涼しくはなってまいりましたが、この時期体調管理には充分お気をつけ下さい。
でも気分だけはもう秋。スーパーの店先にも秋の味覚が並び始め、一年中を通し四季の移り変わりを最も感じます。都会で生活していると自然の中から直接季節を感じるというより、テレビCMであったり、各地のイベント事を通じて秋になったことに気づかされることが多いように思います。山の景色や、空の色、流れる空気の気配などで自然と四季を感じる情緒はいつまでも失いたくないものです。

 菅野 美弥

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

顔の筋肉を鍛えることで若々しい表情を維持できるそうです。簡単な顔の体操を一つご紹介します。それぞれ4秒間キープして下さい。まず、空気を右頬に入れ空気で頬を押すぐらい思いっきり力を入れて下さい。順番に左頬、唇の上側と下側も同じように行ってください。 唇の力が弱いと「ぷっ」と空気が漏れてしまうので気をつけてください。この体操を一日3セット行い、若々しい顔をキープしてみて下さい。

小島 千春

 

 

■ 女性スタッフからの耳寄り情報

今年の夏の猛暑で体調をくずされた方も多いのではないでしょうか?冷房や冷たい飲み物を多く摂ってしまい、体が冷えたり、胃腸も少しくたびれてしまっているかも知れません。こんな時には胃腸の調子を整え、むくみ改善する効果があるれんこんがいいそうです。
れんこんはビタミンCも多く含んでいます。またスープなど体を温めるものをできるだけとることをおすすめします。きのこやお野菜のスープにすりおろしたれんこんを入れるレシピが先日紹介されていました。酢れんこんは停滞気味の胃腸の調子を整えてくれます。さらにれんこんはお肌にハリを与えたり、シミや肌荒れにもいいようです。
体の疲れをとり、いたわってあげたいですね。元気になって食欲の秋を迎えましょう。

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

10月に入ってすっかり秋めいて参りました。今年の夏は酷暑でしたが、冬は冬で厳冬だそうです。当院ではひざかけをご用意しておりますので、必要な方は遠慮なく声をかけてくださいね。

鮫島 連理

歯ニュース 2010/09 … インプラント治療はみな同じですか?/噛むことの役割

8月は熱いという字を使いたいほど、うだる暑い日が続きました。日差し、いや陽射しを避け屋内にいても、じわじわと体の中から汗がにじみ出て来ます。関東でも気温が体温を上回る37・38度になった日もあって、これでは体の熱が外に逃げていきません。猛暑と共にカレンダーに並んだ熱帯夜も体を動かす速度を遅くします。8月後半からもう秋だという気の早い暦に実感が追いつくのも後少しの辛抱でしょう。

先月はインプラントの講習会に始まり、徳島の阿波踊り見物、夏休みなどで暑い中にも関わらず外に出る機会が多い月でした。その合間を縫って夫婦で白州にでかけてきました。白州はサントリーの工場があるように、水がきれいでおいしいことで有名です。白州の尾白の名水には、甲斐駒ケ岳に降った雪や雨が地中深くに浸透し、石英(水晶)の粒の中でろ過され永い年月をかけて、キレのあるきれいでおししい水になった名水と書かれています。夏の今でも湧き出る水は冷たく、遠路からペットボトルなどに入れて持ち帰る人がたくさんいらっしゃるそうです。容赦なく照りつける夏の太陽の下で、我ら二人と一匹(愛犬)はそのおいしく冷たい水に一息つくことができました。周りの林も木々が天然の屋根となって陽を遮り、心地よい風が吹き抜けていきます。

現在入れ歯を使っておられる方々や歯を失くされた方々からインプラントの相談を受けますが、私の実感としては、以前より骨が痩せて骨の量が少ない症例が多くなってきている気がします。こうした骨の少ない症例に対して、近年世界中で新しい治療法や器具が考案され、治療は飛躍的に進歩しています。その一端に触れるため先月も講習会に参加し、早速その治療法を当院に導入しました。これで今までに増して安全に、確実に治療を受けていただけます。

 

■ インプラント特集:インプラント治療はみな同じですか?

先月に続いて今月も、皆さんからインプラントについてよく頂くご質問についてお話しさせていただきます。このご質問への答えは「インプラント治療はみな同じではありません」です。インプラント治療の違いは大きく分けて二つあると私は考えています。それは患者さんの要望は?インプラントをどう生かすか?すなわち残った歯をどう長持ちさせるか?何を考えて治療設計を立てるか?口全体の噛み合わせは?どんな術式を駆使するか?などのソフトの部分と、インプラント自体のハードの部分の違いです。私は特にソフトの違いが大きいと考えています。

世の中にはたくさんの業種があります。その一つをとってみても、同業他社と内容がまったく同じということはないと思います。また機械的に大量生産されたものの品質は同じでしょうが、医療は人の手によるものですから一つとして同じものはありません。その上に対象となる人の体が全員違うものですから、千差万別といって差し支えないでしょう。

インプラントにはたくさんのメーカーと種類があります。日本国内でも数十社、世界中では数えきれないくらいあります。材質や構造もメーカーによって違い、特色もさまざまです。私はその中から3社を厳選し、症例によって使い分けています。あごの骨を痩せさせることが少なく審美的な(美しい)インプラント、歯を抜いたその場でインプラントを入れる場合や骨の少ない場所に入れる場合に適したインプラントなど、その長所をうまく取り入れていろいろな症例に対応しています 。

 

■ 噛むことの役割

なぜ人には咀嚼(噛むこと)が必要なのでしょうか。それは、噛むことで私達はたくさんの恩恵を得ているからです。ここでその代表的な恩恵のいくつかをみてみましょう。

○食物を飲み込みやすいように細かくする

○消化しやすくする
唾液と供に分泌されるアミラーゼによって食べ物の分解を促進し消化しやすくします。

○胃や腸の消化液の分泌を促す
唾液によって胃酸と膵液の分泌の指令をだします。すなわち噛むことで「これから食べ物が体内に入るから、体に準備をしなさい」と指令が飛ぶのです。

○唾液の分泌を活発にする
唾液はただの水ではありません。たくさんの働きがあります。噛むことによってたくさんのホルモンや酵素が含まれている唾液の分泌が活発化します。唾液分泌の増加はむし歯や歯周病予防に有効です。分泌された唾液によって歯肉や歯の修復・消毒を行い、歯を保護し、食べ物を飲み込みやすい状態にしてくれます。口の中の酸性・アルカリ性度を一定に保つ働きもあります。唾液に含まれるパロチンには老化予防や女性に喜ばれる美肌効果もあります。お茶や水ではこの代用はできませんので、しっかり噛んで十分な唾液を出すことが大切です。

○唾液の分泌を促し食物の味、においを感じる
ビスケットを立て続けに何枚も水分を摂取せずに食べてみてください。味がしなくなります。味覚を感じる味蕾という器官は唾液を通じて刺激が伝わり味覚を感じることができます。特に奥歯の横にある舌には日本食に欠かせない「うまみ」を感じる部分があります。奥歯がなかったり、しっかり奥歯で噛まないと「うま味」を感じることができません。せっかく食べるのにもったいない話です。このようにおいしく食べ、味覚を味わうには唾液が必要なのです。

○噛む刺激が脳に伝わり、脳を活性化
咀嚼は脳の直下にある筋肉の伸び縮みで行われます。この筋肉の運動が血液の流れを活発化させ、それが脳の直下で起こるため脳の血流量も増えるといわれています。よく噛むことで記憶力の増強や感性・情緒・判断力の育成にも効果的で、認知症の改善や予防にも有効と考えられています。

○満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぐ
よく噛まないで早食いすることは満腹中枢が刺激を受ける前に食べ過ぎてしまうのです。よく噛むことはダイエットにもなることなのです。

この他にもよく噛むことによって、目のピントを合わせる毛様体筋が鍛えられて視力の向上、肥満や糖尿病との関係を示唆する研究報告もあり、噛むことは私達にとって健康的で楽しい毎日を送る上でとても大切なことなのです。

 高岡 周一

 

 

■スタッフの声

今年の夏は例年になく、とてもとても暑い日が続きました。旅行へ言った時の暑さ対策にと思い、お店をのぞいてみると、数種類の冷却グッズが並んでいました。塗ると冷たくなるボディークリームやハンドクリーム、洋服に噴きかけると冷たくなるスプレー、首に巻いて冷たさを感じるハンカチ、ホカロンの冷たい版のヒヤロンなどがありました。効果があるのかないのか旅行で役に立つのか分かりませんが、ヒヤロンと首に巻いて冷たさを感じるハンカチを買ってみました。

結果、旅行先でそれ程暑くなかったので冷却グッズは使いませんでした。その為、効果は分かりませんでしたが、今年のように暑い夏は、こういった商品を求める人が多かったのではないでしょうか。

 小島 千春

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

毎日丁寧に磨いているつもりでも歯ブラシの届きにくいところや、磨き残しのある所を専門の機械や器具を使っておそうじする方法を、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と言います。
お口の中をいつもよい状態に保つため、定期的にお受けいただくことをお勧めしています。ツルツル、サッパリで気持ちいいですヨ。

杉山 明美

 

 

■ 女性スタッフからの耳寄り情報

★ローズマリーのビネガー漬け★
ローズマリーを枝ごと洗い、水気をきって、ビネガーの瓶に漬け込んでおくだけです。ドレッシングとして使う他、シャンプー後のリンスとしても使えます。洗面器に入れたお湯に垂らし、髪をゆすぐと、キューティクルを引き締め、黒髪をきれいにする効果があるそうです。

 

 

<<< 編集後記 >>>

酷暑と言われた夏が終わり少し涼しくなってまいりましたが、季節の変わり目は体調をくずしやすいのでお体に気をつけてくださいね。

鮫島 連理

歯ニュース 2010/08 … あごの骨が痩せていてもインプラント治療は受けられますか?/癌化と遺伝子

京成スカイライナーが7月17日開業しました。新し物好きの私は、成田まで知人を迎えに早速乗ってみました。大きなトランクスペースと外国語が飛び交う車内は国際線を物語り、まだ新車の匂いがします。沿道ではカメラを構えた鉄道ファンのシャッターを浴びながら、日暮里から36分で着きました。成田が少し近くなった気がします。

6月に日本坑加齢医学会に出席した時のお話しです。会場である国立京都国際会館と京都駅を結ぶ地下鉄烏丸線沿いにあるホテルに一泊しました。近隣の銭湯利用券がついていたので、懐かしさに釣られて行ってみました。

世界の京都とあって入口には英語でADULT¥410と張り出してありますが、それが一部剥げかかっており、年期を感じます。入口を入ったところにちょっと高い所に番台があって、脱衣場にはアルミの鍵がささった化粧板のロッカー、古いあんま器、うるさく音をたてて回る扇風機と、私の記憶にある当時と何も変わった様子はありません。昔と違うのは番台のお姉さんがノートパソコンを眺めていた位です。そこで、こちらが一見さんとみた番台のお姉さんが、「タオルと石鹸とシャンプーは持って来られました?こちらには置いてありません」と言うのです。貸出のタオルとバスタオル、浴場には備え付けのボディーソープとシャンプー、そうした日帰り温泉に慣れていたこちらとしてはまったく隙を突かれた感じです。うかつでした。そういえば学生時代に、銭湯に行く道中桶の中で歩くたびにカラコロと石鹸とシャンプーが揺れていたことをにわかに思い出しました。番台のお姉さんから小さな石鹸を買い、メタボ検診ではあるまいし腹回りにも届かない小さなタオル一枚レンタルして入場することになりました。

浴場の中には小さなサウナがあり、一部浴槽がジェットバスになっていたことが進化ですが、それ以外はほとんど昔のままです。洗い場はお湯と水の蛇口が別々に二つあり、混合水洗に慣れてしまった私には左右二つの蛇口から適量適温に出すのに工夫がいりました。昔はこうだったなと思いながら、便利なものに慣らされている日常生活を文明の進化と人間の退化なのかとふと思ってしまいます。しかし座った頭の位置の壁に埋め込まれ固定されたシャワーは温度調整ができず、少し熱いのはいいとしても最後に全身に浴びるにはちょっと工夫がいります。シャワーがビクリとも動かせないとなると、立つと低い位置にあるシャワーにこっちが背を縮めてその下で動くしかありません。スクワット・シャワーです。やっぱりシャワーは手に取って動かした方がいいようです。最後は石鹸をしっかり洗い流した小さなタオルで濡れた体を何回も絞っては拭きを繰り返しながら、バスタオルは大きかったとしみじみ思いました。京都は盆地のために冬は寒く夏は暑い土地柄です。東京から着いた途端に夏を感じた暑さも、銭湯から出た肌には涼しく心地よく感じました。

 

■ 癌化と遺伝子

日本坑加齢医学会で最もインパクトのあった発表は、アメリカのブリジンスキー博士の発癌と遺伝子についての発表で、突拍子もないその治療法に驚きました。人には非常にたくさんの遺伝子がありますが、エピジェノムと呼ばれるものによってその遺伝子がコントロールされ、その働きで一部の遺伝子のスイッチをONにしたりOFFにしたりしています。例えば、癌化を抑える遺伝子がONで癌化を誘発する遺伝子がOFFの状態では、日頃たくさん生まれる癌細胞を常に体から排除することができますが、何かが引き金になってこのコントロール(エピジェノム)がおかしくなると、癌化を抑える遺伝子がOFF、癌化を促す遺伝子がONになることで発癌します。現在の医療は臓器別医療と呼んでもいいと思いますが、特定の同じ遺伝子の発現(ON・OFF)によって起こる癌は臓器に関わらず同一に扱い、同じ治療法を用いると博士は言います。癌が完治した症例の発表に驚きました。

その信じられない治療法は、ある種のアミノ酸を体内に入れるだけと極めてシンプルです。アミノ酸は食品に含まれているものでもあり、もちろん薬ではないので副作用はないとのことです。現在アメリカ政府から補助金をもらって研究中とのことで、これが本当に実用化すれば辛い思いをして手術をする必要も、副作用に苦しみながら抗がん剤を服用する必要もなく、癌はアミノ酸を飲んで治す時代になる可能性があります。

 

 

■ インプラント特集:あごの骨が痩せていてもインプラント治療は受けられますか?

先月に続いて今月も、皆さんからインプラントについてよく頂くご質問内容についてお話しさせていただきます。
インプラントは天然の歯と同じように骨の中に植わっているためにビクともせず、何でもよく噛めます。これは裏を返せば、インプラントの丈夫さはそれを支える骨次第ということになります。確かに骨が痩せている、骨が薄い、骨が低いなどの骨の量が少ない方は、そのままではいい条件とはいえません。以前の治療法では、骨が痩せている方は治療を受けられませんでした。そのため、時折他院で治療を断られた方が時々来院されます。

しかし、骨が痩せて昔ならあきらめていた方も現在の治療では、骨の幅を広げたり骨を造ったりすることができるようになり、骨の薄い人や上の奥歯の骨の厚みが薄い人もしっかりとしたインプラントを手に入れることができるようになっています。
ですからご質問の「あごの骨が痩せていてもインプラント治療は受けられますか?」の答えは、「はい」です。痩せの程度の問題はありますが、ほとんどの方は治療可能です。インプラント治療も進化しています。実際に他の医院でインプラント治療を断られた方が、この治療法によってインプラントでなんの問題もなく何でもバリバリと食べていらっしゃいます。

 高岡 周一

 

■スタッフの声

来年7月、テレビはデジタル放送に切り替わります。難しいことは分かりませんが、従来のテレビだけでは見ることができないようです。(まるで映画の「リング」のようなザァ~ッとした画面になるそうです。)ニュースはもちろん、いろんな情報をテレビから知ることができたり、映画館へ行って見ることができなかった映画を見たり、ほとんどの人がテレビは生活に欠かせない家電の一つだと思います。

若い人の中にはテレビは必要がなく、すべてパソコンでOKという方もいるでしょう。パソコンさえあればテレビ放映、映画など見ることができるんですから、アナログ人間の私にとっては、スゴイ!と思ってしまいます。あと一年、みなさんは地デジ対策お済みですか?

 杉山明美

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

今回は歯周病についてお話しさせていただきます。歯周病とは、歯肉炎や歯槽膿漏など歯を支えている歯周組織(歯肉、歯槽骨など)に起こる病気で、ほっておくと歯がグラグラして抜けたりします。原因としては、歯をきれいに磨かずに放置しておくと歯垢や歯石がたまり、この中の細菌が歯周病を引き起こします。

予防のポイントとしては正しいブラッシングを食後行う、又寝る前のブラッシングなどです。よく噛んで食べることも唾液をうながす事になり、歯の清掃になります。毎日のお手入れがとても大切ですね。

菅野美弥

 

■ 女性スタッフからの耳寄り情報

キュウリは鮮度が命
キュウリは「イボがはっきり、つるの付け根の硬いもの」が新鮮な証拠と言われています。冷蔵庫に入れても傷みます。
中国生まれの「四葉(スーヨー)」という品種があります。シワもイボも多く、見た目は悪いのですが香りがよく、パリッと歯切れが良いのが魅力です。斜め切りにして豚肉の薄切りと塩・しょうゆ味で炒めて召し上がってみてください。

 

 

<<< 編集後記 >>>

夏本番となりました。長期休みをとられている方も多いと思います。治療の合間に是非、旅行、帰省、海水浴など、みなさんの素敵な夏の思い出話を聞かせてくださいね。

鮫島 連理

歯ニュース 2010/07 … インプラント治療は痛い?/マーガリンと植物油

先日沼津に食べ物ドライブに行ってきました。東京の朝はあいにくの小雨模様でしたが、道中次第に雨はやんで、現地では時折薄日が差す曇り空でした。私たち夫婦の目的地は沼津漁港、新鮮な魚介が目当てです。築地のにぎわいや大きさからすれば本当にこじんまりとしていますが、鮮魚を売る店、干物を売る店などがいくつか軒を連ねています。
着いたのが昼過ぎでしたのでまずはお昼ご飯、大衆的な寿司屋さんに入りました。まずは「あおりいか」と「やりいか」から戦闘開始。旬の「あじ」、続いて「つぶ貝」と進んだところに「生しらすと生桜えび」が出てきて、「こはだ」、「中トロ」と空腹には切れ目がありません。そこに写真の「桜えびのかき揚げ」が運ばれてきます。これが実においしいのです。ころもはカリッ、サクサク、それが口の中で跡形もなく消え、桜えびの甘さと相まってお勧めです。この食感、家庭ではなかなかこうはいきません。

去年由比港では口にできず、その辺りをうろちょろして行き当たりばったりに食べに行ったかき揚げとまるで違います。「う~ん、これが本物!」と二人の意見が一致。その後お腹を満たした我々は、市場をあっちにうろうろ、こっちで試食、同じ道を行ったり来たりして今晩のおかずの塩焼きにする太刀魚、今週の食卓に干物を買いました。
さすが港の市場ですね、いたみやすい太刀魚も納得のおいしさでした。小さくて高いのには驚きましたが・・・。

それから市場を後にして近くの千本松公園へ。市場で公園への道を尋ねると、「別段お勧めするほどの場所でもないし、どうってことないですよ」と言わんがばかりの口調でしたが、行ってみるといい意味での期待外れ。久しぶりにゆったりと癒される思いでした。
地元の方には海と松しかないからお勧めじゃなかったのかも知れませんが、こちらにとっては他に何もないからいいのです。広々とした海に遠く彼方まで続く浜辺、釣り糸を垂れる数人と犬と波打ち際で戯れる人、浜辺を散歩する人、みんな合わせてもバス1台の人数にもならない人々がまばらに散らばる海岸線、しばし堤防からぼ~と海を眺めながらこんなのびのびできるところがあったんだと二人で顔を見合わせたのでした。湘南の喧騒とは別世界です。

堤防脇の千本松公園は名前の通り松だけの林で、全身が松の香りに包まれ鼻腔から懐かしい匂いが入ってきます。そして潮騒のざわめきだけが松の木陰から丁度いいボリュームで耳に入ってきます。五感が緩んでいくようです。公園内はたまに散策する人とすれ違うくらいのゆっくりズム、時計の針もゆっくりと動いているような気分です。浜からの風になびくように斜めになった松が、今は穏やかであっても自然が暴れる時の風の力を感じさせます。防風林としての植樹なのでしょう、松の公園は堤防に沿って延々と続きます。千本松でなく万本松じゃないかと思える松の本数は圧巻です。
その公園は周回コースやいくつかの脇道があり、私たちはもう一度海が見たくて帰りは堤防の上をのんびり歩いて帰ってきました。今度来るときは、リクライニングチェアが欲しいと妻がいいましたが、その前にそれを積み込む車のトランクが開かなくなっているのを修理しなきゃとふと思い出したのでした。

 

■ インプラント特集 : インプラント治療は痛い?

今月は皆さんからインプラントについてよく頂くご質問内容についてお話しさせていただきます。「インプラント治療には興味はありますが、怖いのですが大丈夫でしょうか?」というご質問をよくいただきます。最初はみなさん百人が百人とも「さぞかし痛いだろう」と思っておられます。ところが実際は「案ずるより産むがやすし」です。
術中はもちろん無痛ですし、術後もほとんどの方が頓服を飲むことがありません。当院では西洋医学だけでなく、東洋医学も利用して痛みのコントロールをしていますので、どうぞご安心ください。

手術直後は左右どちらか一方で食事をするために、左右2回に分けてインプラント手術をすることがありますが、過去に2回目の手術が中止になったことは一度もありません。

また以前にインプラント治療を受けられた方の大半が、次回もインプラント治療をご希望になられます。治療自体や術後が本当に大変なら、次回は他の選択肢をご希望になられることだと思います。
「最初に想像したほど大げさなことではなかった」と、経験者全員の方々から感想をいただいています。私達スタッフ全員であなたをサポートしますから、どうぞご安心ください。

 

■ マーガリンと植物油 

動物性油の摂取過剰の問題がクローズアップされていますが、一方でマーガリンは植物性のため体にいいと考えておられる方が多いのですが、これは間違いです。原料が植物由来といっても、マーガリンは人工的に作り出された油です。
アメリカ人女性約8万人を対象にした調査によると、トランス脂肪酸を多量に摂取する人々は、摂取量の少ない人に比べて、心筋梗塞を起こすリスクが約30%高かったとの報告があります。現在マーガリンや植物油に含まれるトランス脂肪酸を過剰に摂取すると、血液中の「悪玉コレステロール」が増加し心臓病の原因の一つとなると考えられています。このため、アメリカ食品医薬局(FDA)は2006年1月から食品に含まれるトランス脂肪酸含有量の表示を義務付けています。日本でも「食」の欧米化が進む中で、注意が必要です。しかしこれはあくまでも過剰に摂取した場合ですので念のため。

店頭には、菜種油、オリーブ油、グレープシード油、など植物油でもたくさんの種類があります。動物性脂肪の摂取を少なくし、心筋梗塞などの冠動脈疾患や動脈硬化防止効果、高脂血症の改善が認められているEPAやDHAなどのω3系多価不飽和脂肪酸、また一価不飽和脂肪酸であるオリーブオイル、ω3であるシソ油、エゴマ油、ナタネ油、大豆油がお勧めです。また調理の際、少ない油での調理法や油を使わない献立やレシピなども見かけます。毎日のことですが、「食」は健康の入口ですから大切になさってください。

 高岡 周一

  

■スタッフの声

先日友人と6人で鎌倉に行ってきました。雨の予報でしたが、なんとか雨に降られることもなく、鎌倉散策を楽しむことができました。まず、明月院でアジサイを鑑賞しました。青と紫のものがほとんどで、その色の鮮やかさにあちこちから感嘆の声が聞こえてきました。白いアジサイは初めて見たのですが、大きなバラのようで、これもとても綺麗でした。
その他、鎌倉高校前で下車して海の見える坂道からの景色をみたり、鶴岡八幡宮にも行きました。鶴岡八幡宮の近くの小町通りでは、傘や風呂敷屋さんなどもあり、情緒溢れる下町の雰囲気を満喫しました。老若男女楽しめる街ですので、ぜひ鎌倉に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 歯科助手 鮫島連理

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

今回は入れ歯の清掃についてお話ししたいと思います。天然の歯と同様に食事をすると入れ歯にも食べかすや歯垢がつきます。食後は必ず入れ歯を外して流水下で入れ歯専用の歯ブラシ(なければ普通の歯ブラシ)を使って食べかすや歯垢を洗い流して下さい。
歯磨き粉を使用すると入れ歯の表面が傷つき減ってしまうので使わないようにして下さい。
入れ歯の清掃をしないと入れ歯についている歯垢により歯肉が炎症を起こしたり口臭の原因にもなりますので気をつけて下さい。
また、一週間に二回程度入れ歯洗浄剤を使用すると入れ歯を清潔に保てます。入れ歯は使用している方にとっては大切な体の一部なので天然の歯と同様,大事にして下さい。

歯科衛生士 小島千春

  

■ 女性スタッフからの耳寄り情報

今月は日帰り温泉、東尾垂の湯をご紹介します。ひがしおたるのゆと読み、天然100%かけ流しの湯です。中央本線の藤野の町は山に囲まれ四季折々の顔をみせ、入浴しながらその時折の山々を楽しむことができます。

温泉施設内でお食事ができますし、畳の休憩所やテラスがあり、山の自然の風を感じながらくつろいでみてはいかがでしょうか。お料理はお野菜も地元の物を使っており、メニューは定食や麺類、お酒のお好きな方におつまみも豊富です。 

私のお気に入りは写真にある薬膳うどんと豆腐のサラダですが、お野菜も豆腐もおいしく、手作りドレッシングは女性なら“うん美味しい”とうなずく方も多いのでは?そして地元の方々は親切でやさしいおじさんおばさんばかりで、しばし都会の慌しさを忘れさせてくれます。

もう一つの楽しみは、野菜ショッピングです。JR藤野駅前では日曜日に地元の季節のお野菜が販売され、また温泉に行く途中でも道端で買えたりもします。一袋100円~150円とこちらでは考えられない安さ!それにおいしい!のです。もちろん新鮮そのもの。こじんまりした温泉ですが、ちょっとのんびりしたいと思われた時にお出かけください。

  

<<< 編集後記 >>>

今年は冷夏と言われていますが、それでもやはり暑いものですね。夏バテをしないよう、気をつけてくださいね。

歯科助手 鮫島 連理

歯ニュース 2010/06 … インプラントの価値とは/骨粗鬆症と歯周病

朝6時から10数kmもの渋滞が起こった5月の連休、皆さんはどうお過ごしでしたでしょうか。我が家は渋滞情報に断念して近場で家族と過ごしました。その連休も終わり、次の夏休みまでしばし長期休暇はおあずけです。月を追うごとに梅の赤、桜の淡桃、つつじの赤紫と濃淡を繰り返す赤の傍らで木樹も緑の濃淡を競演して、一歩一歩夏の準備が整いつつあります。この時期を春でも夏でもない中途半端で梅雨のじめじめしたうっとうしい時期と感じるか、寒くも暑くもなく空気が徐々に活力を蓄え寒さで萎縮した身と心が解放される予感を楽しみ、春から夏への架け橋の時期と捉えるか意見の別れることでしょう。

5月病といわれるように、5・6月は新入の学生と社会人にとって慣れと疲れがでる時期でもあります。また新年度が始まって年度末の忙しさから解放されたのもつかの間、今年度の目標に向けお仕事にがんばっておられる方々も多いと思います。我が家でも娘が今春大学生となり少しずつ大人に近づいてきていますが、親として嬉しいやらちょっと寂しいやら複雑です。

 

先月9日と22日にインプラントのセミナーに出席してきました。近年、歯を抜いたその場でそこにインプラントを入れる治療法が確立してきました。患者さんにとっては一度の外科手術で済む利点があります。さらに手術範囲が小さくてすむため術後の腫れや痛みが少ない治療法です。
他の選択肢に比べて日常生活のレベルを向上させるインプラントの有用性は知られていますが、歯と同じように骨の中に植わるインプラントは骨の状態に左右され、骨が少ないと適応症とならないケースが出てきます。抜歯と同時にインプラントを入れる治療法は、抜歯をして骨が痩せる前にインプラントを入れられるメリットもあります。

近年歯周病治療の発展とともに歯周病の末期まで歯を残す傾向にあり、それがかえって骨を失う原因の一つとして問題になっています。できるだけかけがえのない大切な歯を長く残すか、歯を失った後の人生の高い生活水準を維持するために骨を失う前に歯を取り去るか難しい選択の一つですが、インプラント治療の進歩と確立により噛めない歯を残して不満の残る食生活を送るより、早期にインプラントにして噛める生活の方が今の生活の質を上げ、さらに将来の不安定要素が減るとの考え方が増えてきています。
しかしこれは患者さんの価値観と生き方の問題であり、ご自身でどちらを取るかという非常に個人的な問題だと思います。こうした骨の少ない症例に対して、骨を増やす治療法も日々進歩しています。

 

■ インプラント特集 2: インプラントの価値とは?

先月に続いてインプラント特集第2回の今月は、『インプラントの価値とは?』をテーマにお話ししたいと思います。インプラントは直径4mm前後で長さが10mm前後のただの細い金属製の棒です。こんな小さな存在なのに、咀嚼(そしゃく)という1回の食事で何百回、それが1日3回、さらに1年365日、そして10年間では大変な回数、その上最大で60kgにもなろうというかむ力に耐えることができる頼もしい味方です。これは小さな棒の価値でなく、それによって得られる「歯をなくしたことを忘れるくらい快適」「いつも歯のことを考える必要がない」「なんでも食べられる」「おいしいと感じられる」「口の中の不快感がない」「食べるものを選ばないからどこにでも出かけられる」「結婚式や外出先で食後に洗面所にいく必要がない」「これからの口の中の行く末に不安がない」、など『たくさんのできる』ことの価値です。

歯を失った場合の選択肢は、①何もしないで放置しておく、②入れ歯を入れる、③前後の歯を削ってブリッジを入れる、④インプラントを入れる、などがあります。 何もしないで放置しておくことは残った歯が自然に移動することによって、かみ合わせや顎の位置が狂い、将来に大きな返済できない負債を抱えることになります。残った歯の寿命は確実に短くなります。問題はそれが今その方にわからないことです。長年「抜きっぱなしは大けがの元!」といい続けてきましたが、放置されどんなことをしても回復できない状態でお越しになられる方々が今も絶えないのが残念です。最も不適切な選択だといえます。

一方で入れ歯は、しっかり噛めない、食べたものがつまる、人前で外す訳にはいかない、異物感がある、などの理由であまり人気のない治療法ですが、入れ歯は歯をほとんど削らないため歯に優しい治療法と考えていらっしゃる方が多いのです。しかしそれは間違いです。入れ歯を支える歯には負担がかかり、さらに入れ歯による不潔が歯周病やむし歯の原因となって歯の寿命を短くする場合があります。入れ歯を支える歯の犠牲の上に毎日の食生活が成り立っている構図です。これが長期間続くと、支える歯にとって大きな負担と障害になることをご理解いただけることと思います。

そしてブリッジの最大の欠点は歯を削る必要があることです。歯は削ったところからまた悪くなります。むし歯の再発を起こす不利な場所を作ることになるからです。削るから歯の寿命が短くなるのです。削らないで済むのなら、できるだけ削らないことをお勧めします。削らざるを得ないとは言え、長年毎日削っている私が言うのですから間違いありません。

このような他の選択肢と違って、他の歯を削らない、他の歯に負担をかけない、周りの歯に病気を起こさせる原因を作らない、かみ合わせや顎が狂わない、すなわち『今ある歯を守り、長持ちさせることができる』、これがインプラントのもう一つの大きな価値です。

 

 

■ 骨粗鬆症と歯周病

ホルモンとの関連があり骨代謝の問題でよく知られているのが骨粗鬆症です。骨粗鬆症とは、骨強度の減少によって骨がもろく骨折しやすくなった状態で、65歳以上の女性の約50%は程度の差こそあれ罹患状態にあるといわれています。骨粗鬆症推定人口は2001年で819万人、そして年々増加傾向にあります。骨粗鬆症の危険因子としては、胃や卵巣の摘出、ステロイド薬の服用、カルシウム欠乏、ビタミンD欠乏、ビタミンK欠乏、リン・食塩・アルコール・コーヒーの過剰摂取、喫煙、極端なダイエット、運動不足、日照不足などがあります。

日本人は全般的に慢性的なカルシウム不足状態であるといわれており、骨粗鬆症の予防には食やサプリメントによる一日800ミリグラム以上(許容上限2500ミリグラム)のカルシウムの補給や、激しすぎると逆効果になりますが骨に負荷がかかる運動によって、加齢や閉経による骨量の減少を少なくすることが必要です。魚食といっても切り身ではカルシウム補給にはなりませんから、骨ごと食べられる小魚がお勧めです。骨の量を減らさないための予防法の3原則は、「食事、運動、適度の日光浴」です。

歯科領域では、特に閉経後の女性のエストロゲンレベルを高めることは、歯周病の予防と進行の抑制に、また歯を支える骨や歯肉などの組織の健康に効果があるのではと期待されています。カルシウムとビタミンD、大豆イソフラボンの併用による骨の吸収抑制や骨密度低下防止効果があったとの報告もあります。リンとカルシウムの摂取比率に問題があったり,肉食や炭酸飲料などによるリンの過剰摂取も骨をもろくしますのでご注意下さい。

 高岡 周一

  

 

■スタッフの声

6月というと、ジトジトとした梅雨を想像しますが、花好きな母に育てられた私にとっては1年の中でも色々な花が咲く時期で、好きな季節でもあります。特に我が家の中央に咲くご先祖代々からの純白なボタンの花は、咲いている時期も短いですが、他を圧倒するほどの美しさです。その脇に控えるアヤメや菖蒲、しゃくなげの花ともども、小雨にけむる景色の中などでは時間を忘れて見入ってしまうほど綺麗です。
三鷹にも、神代植物園にバラが咲く時期で、毎年人混みにまじって眺めに行っています。 家にとじこもりがちな時期ですが、お出かけになってみてはいかがでしょうか。少しだけ優しい気持ちになれると思います。

 歯科衛生士 菅野美弥

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

6月4日は「ムシ歯予防デー」です。近年はムシ歯だけでなく「歯周病」でお悩みの方も増えています。大人だけでなく小学生にも歯周病が見られることが多くなりました。
お口の中に症状が出てからではなく、定期的に検診されることをお勧めします。当院では6ヶ月または3ヶ月(特にインプラントをされた方)と検診のお知らせをさせていただいております。しばらくお口のチェックをされていない方、検診のご連絡をお待ちしております。

歯科衛生士 杉山 明美

 

 ■紅茶ご飯

紅茶の成分は普通に飲むだけでは吸収されにくいそうですが、茶葉を食べることで吸収でき、紅茶ごはんを継続して食べることで、血圧低下やコレステロール減少の効果があるそうです。
★作り方★
・米・・・2合
・紅茶の茶葉 ティースプーン1杯か、ティーバック1袋を破って入れる
・めんつゆ  大さじ3
これを混ぜて炊くだけです。茶葉は一度紅茶を淹れた後のものでもよいので経済的ですし、味もほとんどしないので、飽きることなく続けられると思います。血圧やコレステロール値の高い方はぜひ試してみてください。

  

 

<<< 編集後記 >>>

早いもので今年ももう折り返しの月となりました。気持ちのよい一年の終わりを迎えるためにも、お口の中で気になることがあれば、お早めにご相談ください。

鮫島 連理

歯ニュース 2010/05 … 情報とインプラント/私とインプラントとの出会い

三寒四温のはずが先月は3.5寒3.5温が続き、中旬に桜の花に雪が積もるなど、前日との気温差が16度もある日もあってジェットコースター寒暖と雨で晴れ間が続かない、そんな春に安心できない珍しい4月でした。季節が逆戻りしたかのような雪は、その翌日には冷たい雨に変わり、少しずつ雪の形を変えていきました。入学式も終わり、新学期、新年度も走り始め、世間がすっかり春の起点を背に少し夏に近づいたと思っていた最中の季節タイムスリップは、桜の花と雪、四季の二つがいっしょに来たかのようでした。

梅雨(つゆ)、菜種梅雨、虎が雨、霖雨、車軸、篠突く、小糠雨(こぬかあめ)、驟雨(しゅうう)、時雨(しぐれ)、五月雨(さみだれ)などなど、日本人は古来から、雨を多彩に表現します。季節を表現する雨、その状況を表現する雨、本当に表現豊かです。四季に恵まれ、snow、rain、と一言にくくらず、つくづくいい国だと思います。

先月インプラントの講習会に出席してきました。昔は10年一昔といいましたが、歯科界、特にインプラント界は進歩が著しく、常に高いアンテナが必要です。治療の選択肢としてのインプラントの提案は以前は私の方からだけでしたが、最近は患者さまからのお申し出がかなり多くなってきています。

しかしその一方で、インターネットをはじめたくさんの情報がありますが、「欲しい情報が捜せない」、「そもそもどんな情報が自分に役に立つのかがわからない」、「インプラントにすると便利そうだけど、インプラントがどのようにいいのか、実は、はっきりわからない」そんなお声を耳にします。身の回りの方にもすでにインプラントを入れておられる方がいらっしゃることが多いようで、その方からお話しをお聞きになって興味をお持ちになり、ご質問を受けることが多くなってきました。インプラントはかなり一般的になってきています。

ただインプラントは入れればいいと簡単な話しではありません。その方の求めていらっしゃることやお身体の状態、どういうコンセプトの元にどんな設計で、そのメリットをどう生かすか、そして術後のメインテナンスをどう継続していくのか、などなどたくさんの事柄を考慮する必要があります。

このように個人個人異なる状況ではありますが、インプラントに共通して抱く不安や現状への不満、そして治療自体への疑問などにお答えするために、『あなたの知らない、インプラントと入れ歯』と題した小冊子を書きました。『インプラントはあなたのどんなことに役に立つのか』、ここに重点を置きました。スタッフ一同の協力を得て現在製本中です。私どもからの医療情報提供の一環として、ご一読いただければと思います。無料です。診療の合間を縫った手作りのため数に限りがありますので、残念ながら全員の方にはお届けできません。部数の関係上、ご希望の方はお早めに、通院中の方は受付まで、そうでない方はお電話ください。 これからも皆様に歯科医療をご理解いただくために、『歯ニュース』をはじめいろいろな形で情報をご提供して参りたいと思っております。

 

■インプラント特集1:私とインプラントとの出会い

近頃インプラントについてのご質問が多くなっています。インプラント治療が一般的になり、皆さんに身近になってきたことが背景にあるようです。こうしたお声に対して今回小冊子を書きましたが、これを機会に今回からしばらくの間インプラントの特集をしてみたいと思います。第一回の今回は、私とインプラントの出会いです。

私がインプラントと初めて出会ったのは、今から28年ほど前のことです。当時のインプラントは現在のものとその材質や形状がまったく違うもので、革新的な治療として扱われていました。入れ歯は骨に植わった天然の歯と全く構造が違うために、使う人と作る人の両者にとってその歴史は苦難の連続でした。当時の私にとって「入れ歯が必要なくなる時代がくる」期待と衝撃が大変大きかった記憶があります。しかし私はすぐに臨床には取り入れませんでした。なぜなら、新しいことは実績のないことでもあるからです。大学などの研究機関でない一般の臨床医の前にいらっしゃる患者さんには安全と実績が一番だと考えたからです。

その後インプラントは次第に改良が加えられ進化してきました。インプラント自体の安定と治療法の確立によって安心と実績が確認できるようになり、私が臨床に応用するようになったのは今から10年ほど前です。
それからの臨床は、以前とは比べ物にならない生活の質を提供することができるようになりました。インプラントは機能回復、心理的回復、見た目などの回復、日常生活の満足度の高さは他の選択肢と比べても群を抜いた存在です。開業以来、一本でも、一年でも長く歯を守り大切にするために、『自分が受けたい治療を実践する』を診療ポリシーとしてきた私ですが、インプラント治療後の患者さんの喜びに接するたびに、逆に歯のありがたさを再認識させられます。それをこれからも、もっともっとできるだけ多くの方々に伝えていきたいと思います。

 

■減塩と健康

食による健康を考えると避けて通ることができないものに塩分摂取量の問題があります。人間に必要な塩分量は1日に約500~1000mgですが、日本人の平均摂取量は11000mg前後とかなり過剰です。米国人の平均塩分摂取量は3500~5000mgであり、米国政府は摂取量を2300mgに制限するよう勧告しています。

米国の研究グループの発表では、食事からの塩分摂取量を減らすことによって高血圧症と心疾患の減少、ならびにその治療に使われる薬剤費の低減による医療費の削減額を試算しています。この中でナトリウム摂取量を1日2300mgに減らすことによって、高血圧症患者が1100万人減り、医療費を180億ドル削減することができると予想しています。この中には脳卒中や心臓発作による本人や家族、友人などの心理的負担、不就労による経済的損失は含まれていませんので合わせるとさらに大きな損失になるでしょう。
こうした危険から回避するために、運動量を増やすことや塩分と砂糖、脂質(特に動物性)の摂取量の削減など食事の内容を改善すること、喫煙量を減らすこと、などのライフスタイルへの転換が考えられます。

 高岡 周一

 

 

 

■スタッフの声

吉祥寺へ出かけた時に、ハーモニカ横丁の一角で行列を発見しました。何のお店かと見ると、焼き小籠包のお店でした。おいしそう!!と思ったのですが、用事もあったので、用事を済ませた頃に行列が短くなっているかも?と思い、その時は買いませんでした。
そして数時間後お店へ行ってみたのですが、行列はやや短くなっていましたが、待ち時間は20分とそれ程変わりありませんでした。以前、上海へ行ったときに現地のガイドさんに小籠包よりも焼き小籠包の方がお勧めですと言われおいしかった記憶が蘇り、とても食べたくなっていたので列に並びました。

結局30分位並んで買う事が出来ました。周りの皮に焦げ目がつき、中身の具に味がついているので、そのまま食べておいしかったです。吉祥寺へ行った時には、ぜひ試してみて下さい!!

 歯科衛生士 小島千春

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

以前にもご案内していますが、ご自分ではなかなか気付きにくい事の一つに、「口臭」が挙げられます。その原因となる事は様々ですが、まずは、様々な方法でお口の中を清潔にする事です。食後のブラッシングはもちろん、歯間ブラシや、糸ようじ(フロス)などを使用しての歯間清掃。洗口剤を用いてのうがいなどがあります。
舌についている汚れ(舌苔)も口臭の原因となっている事が多いので、専用のブラシなどで丁寧にお掃除して下さい。それでもまだ気になる時は、内科的な事、又は歯周病が進行している場合や、お口の中のつめものなどがムシ歯になっている事も考えられますので、検査を受けてみられるのも良いと思います。

歯科衛生士 菅野美弥

 

■トマトは夏のお野菜ですが・・・

実は、トマトの実が最も甘く味が濃いのは、春のトマトだそうです。 「気温が低くじっくり育つ」これが味が濃くなる理由です。
★おいしい食べ方★

塩とオリーブオイル、醤油と蜂蜜少々であえてシンプルに。 焼きトマトもコクと旨味が引き立ち、たいへん美味しいです。 加熱はリコピンの吸収率がいいそうです。 もちろんそのままでも。是非春のトマトを召し上がってください。 免疫力を高める、老化防止、高血圧や動脈硬化を予防する、こんな効果もあります。

 

 

 

<<< 編集後記 >>>

今月号から歯ニュースのスタイルが少し変わりました。みなさんのお役に立てるような情報をこれまで以上に掲載していきますので、これからも歯ニュースをよろしくお願いします。

鮫島 連理

「抜きっぱなし」は大怪我の元 / 歯の病気のお話し P 5/8

歯がボロボロになるまで虫歯が進んでしまった場合は、現代医学では残念ながら抜歯する他ないことがあります。しかし問題はその後です。人には身体の中にいらないものはなく、全てが揃って健康でいられます。歯は大切な身体の一部ですから、不幸にしてなくしてしまった場合には、それを補わなければなりません。

これを怠ってそのままにしておくと他の歯が傾いたり伸びだしたりして動いてしまいます。たり、場合によっては顎までが動いてしまい、歯の寿命を短くしたり、かみ合わせが狂ってしまいさまざまな全身症状の原因となる場合があります。

歯を失った理由は色々とあるでしょう。その理由はそれで非常に大切なことなのですが、比較的なおざりにされ大きな問題となっているのがそのまま何もしないで放っておく事なのです。

人生での失敗も何かをしてしまった失敗もあれば、すべき事をしなかった失敗もあります。そしてその時それなりに考えて選択して、結果的に失敗したことより、何も考えや行動をしなかった消極的選択の方が大きな後悔をします。歯を失ってそのままにしておいた、又はあまりに安易な対応で済ませて来た人は、顎がおかしかったりなかなか満足する入れ歯と出会うことができない方が多いようです。

ご両親と神様は現在の科学をもってしても未だ超えることのできないすばらしい機能と形態の調和を与えてくれたのです。それを乱し歪めた不自然な状態が今症状がないからといって身体に人生に良いはずがないのです。

多くの方が「困ったら治療すればいいや」とたかをくくっておられます。さらにそんな状態になっても又元に戻せると勘違いして安易に考えていらっしゃいます。また「先のことはその時に考えればいい。今が良ければ他に優先することがあって忙しいから」とその日暮らしのようにご自分の身体を後回しにされています。その人はご自分の人生だからそれで良いとしても、ご両親や神様、ご自分の身体はそれで良いと思っているでしょうか?

人生そんなに甘くないので、今は良くても後になって大きなしっぺ返しが返ってきます。
医療には限界があります。そして時期があります。長い間そのような状態にあった場合は、歯の噛み合わせがズレて偏頭痛や肩こり、首のこり、腰痛や体の症状につらい思いをされておられる人をよく見かけます。じっくり時間をかけて治療をしていく必要があり、そこまで大変な状態だということに気が付いて頂きたいのです。またとない大切なお身体をいたわってあげて欲しいと思います。

 

歯を失った時の治療法とは / 歯の病気のお話し P 6/8

詳しくは別でお話ししますが、歯がなくなった場所(図A)に歯を補う方法としては、抜けた場所の前後の歯に橋渡しをする人工の歯をつくるブリッジ(図B)や、部分入れ歯(図D)、抜けた場所に人工歯根を植え込むインプラント(図C)などの治療方法があります。

ブリッジは歯を削らざるを得なかったり、歯のなくなった場所でかむ力が両端の支える歯の負担になる問題もあります。

入れ歯は針金のような金具で口元が上品でなかったり、喋りずらいとか、食べ物がはさまったり、わずらわしいという方もいらっしゃいます。しかし最近では研究が進み、これらの問題をかなり解決する方法も開発されています。
それぞれに長所・短所があり十分検討をした上で治療法を選択しなければなりません。

さらに忘れてはならないものがあります。それは入れ歯であれブリッジやインプラントであれ避けては通れない「かみ合わせ」です。
それらがいくらうまくお口に入っていても、十分機能し、さらに全身的なコリや痛みがなく快適な生活が得られなくては価値が半減します。かなり難しいことですがどう作るかが大切です。その幸せな状態は長続きして欲しいですものね。

 

インプラントの誤解と真実 / 歯がなくなったら? P 6/13

■ インプラントは最先端技術だから、入れ歯よりは優れている。

確かに入れ歯よりインプラントが優れている面もあります。異物感やかめる能力などです。
残った歯にも負担をかけないことも有利です。ただ、すべてがそうはいかないのが臨床です。

母の治療をした時のことです。下の奥歯を私が歯科医になる前にすでになくしていました。私の医院までの距離と父を一人にすることを考えて、実家近くの大学の同級生に治療を頼みました。入れ歯を嫌がる母のことを考えてのことでしょうが、無理をしたブリッジを入れたために歯が割れてその歯を失うことになりました。
急遽上京してもらい、母の口の中の治療を全部やり直させてもらいました。
その時の選択肢として、インプラントと入れ歯が浮かびました。インプラントができるだけの骨もあります。迷いました。

インプラントの方がかめるし異物感がないから母は幸せだろうと思う気持ちと、これからさらに年老いていく母にインプラントをした場合のリスクです。小さい頃から母をみてますから、母の性格もよく知っています。物事はきちっとするし、身の回りもちゃんと片付ける人です。
そんな母でも、歳と供に眼が弱くなって細かいことが見にくく、また物事が面倒になってきたのです。これからさらに老いる母に、ちゃんと歯とインプラントを丁寧に磨くことの負担と、はたしてそれが継続できるのかと考えました。

入れ歯なら将来何かが起きても外すことができますから、修理をしたりその時の事情に合わせて改変することができます。
一方でインプラントでは原則的には取り外しができないし、磨き残しは天敵です。老年まであまり余裕のない母のことを考えて母と相談した結果、母の治療には入れ歯を選択しました。時間をかけてしっかりとした入れ歯を入れさせて貰いました。

母が実家近くの歯医者さんに別なことで行った時のことです。その入れ歯を「参考に写真をとらせて欲しい」といわれたそうです。これも母からすると親ばかでしょう、そのことを自慢げに電話をくれました。これも親孝行だと、こちらも嬉しくなりました。

現在の母をみていると、その当時の判断は間違っていなかったと思います。母も同じ意見です。「入れ歯だからかめなかったことは一度もなかったし、多少入れ心地が劣るといってもなれてしまえばこれでよかった」と母は今も言っています。

インプラントは優れたものです。しかし、それを誰が受け、どのような時に受けるのかも含めて、いろいろな角度から検討する必要があると思います。
『あなたにとって何が幸せなのか』なのです。

しかし高齢に近い人はインプラントをするべきでないといっているのではありません。
あなたにとって優先するものがインプラントでしかかなえられないなら、それでいいのではないでしょうか。患者さん歯医者さんお互いにゴールを最初に決めてはいけません。
インプラントや入れ歯は手段です。ゴールはあなたが先々でも幸せと感じられることです。

あなたの歯医者さんは、残った歯の能力、歯をなくした場所や理由、将来の予測など色々な角度から方針を考えます。もちろんあなたの希望をかなえるために。ここが歯医者さんの経験と腕の見せどころです。

そのためには、インプラントだけでなく、入れ歯やブリッジ、移植など他の選択肢も含めた全てに精通している必要があります。でなければ、正確にあなたに何が適切なのかわからないのです。
さらに一部だけが得意であれば、人は得てしてそっちで解決しようとする傾向があります。

本来あなた中心で考えるべきものを歯医者さんの得意や都合で決まってはいけません。
何が得意なのかなどは外見からわかりませんから、選択肢を平等に比較して、説明して下さる歯医者さんがいいでしょう。

 

インプラント手術は痛い? / 歯がなくなったら? P 7/13

インプラントは手術が必要だから、痛い

インプラント治療には手術が必要なので、尻込みしたくなりますね。そのお気持わかります。手術は誰だって避けたいし、恐いですものね。でもご安心ください。
実際は、いまあなたが想像されているよりもっともっと楽です。私たちの歯科医院では、東洋医学も取り入れていますから、治療中はまったく痛くありません。そして治療の後も驚くほど楽にできます。

ここで色々お話しするより、実際に治療をお受けになられた方の体験談をお読みになられるといいでしょう。別冊「第三の歯、インプラント」に少しだけ掲載させていただきました。
手術のことも、治療後のかめる喜びも生の声に触れることができます。
意外でしょうが、そこで患者さまがお書きになられたように「案ずるより生むが安し」という言葉が似合います。ご安心ください、私たちがあなたをフルにサポートします。
治ったらなにを食べようかと考えていれば、簡単にすんでしまいます。