歯ニュース 2016/11 … アルツハイマー病と遺伝子

少子高齢化が言われて久しく、お元気な高齢者が増えてきている一方で健康寿命と寿命の差が諸外国より長く問題になってきています。
その差=病気などで患う期間であり、この期間をできるだけ少なくしたいのが人情です。
PPK(ピンピンコロリ)などといわれていますが、つらい日常でなく他人に迷惑をかけず、死まで尊厳される余生を送りたいとの声をよく聞きます。 いずれ自分の問題となるこの期間は避けて通れないことですが、この期間でご自分より周りの人に問題が起こるのが認知症です。高齢化社会の一面でしょう。このたびアルツハイマー病について新しい研究が発表されたのでご紹介いたします。

ヒトは進化の過程で、高齢になっても精神機能を低下させないための遺伝子変異をもつようになったことが、米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のAjit Varki氏らの研究で示唆されました。
「原則として、脊椎動物では、生殖できなくなった個体は死ぬようにできている。しかしヒトと一部のクジラはその例外であり、そのため高齢者は重要な知識を後代に伝え、孫の世話をするといった作業を手助けできる」と、著者らは説明しています。

研究では、「アルツハイマー病に抵抗する遺伝子変異であるCD33の濃度が、ヒトではチンパンジーの4倍であることがわかった。また、APOE2とAPOE3と呼ばれる遺伝子変異も、認知症を予防するために進化したと思われることも判明した」。Varki氏は、「期せずして、高齢者を認知症から守るのに役立つ遺伝子変異があることが判明した」と述べています。

「高齢者が認知症になると、その社会は知恵や知識の蓄積、文化の重要な情報源を失う。さらに、軽度の認知機能の低下があり、影響力のある地位にある高齢者が間違った決断をすれば、その集団に害を及ぼす可能性もある。今回の研究はCD33やAPOEなどの保護的な遺伝子変異の選択に関与する要因を直接証明するものではないが、この推測は妥当といえるだろう」と共著者の1人は話しています。

遺伝子が判明したことは大きな一歩です。今後さらに発病の抑制や軽減につながる研究がされることを期待しています。
いずれは自分の問題でもあるのですから。

高岡 周一

 

 

■ スタッフの声

今年は暑かったと思ったら急に寒くなったりと秋の気配を感じにくかったと思ったのは私だけでしょうか?
やっと寒さを感じるようになり、朝が苦手な私は、毎朝起きるのが辛くなってきました。

さて、最近テレビで液体歯磨きのCMを目にするようになりましたね。
デンタルリンス(洗口液)との違いってご存知ですか?
今回はこの違いについてお話したいと思います。 

まず、液体歯磨きはその名の通り歯磨きが液状になったものです。
適量をお口に含み20~30秒クチュクチュうがいをして液体を口腔内に行き渡らせ吐き出した後ブラッシングしていただきます。(使用方法は商品によりことなるので用法・用量を確認してください。) 研摩剤が少ないので歯を傷つけにくい反面、着色やヤニが落ちにくくなります。 

デンタルリンス(洗口液)は主にブラッシング後に使用して頂く仕上げ剤です。細菌の繁殖や口臭予防などの目的で使われます。長時間のフライトや忙しくて歯を磨く時間がない時、ブラッシングがうまく出来ない方にお勧めの補助的役割です。あくまで仕上げ剤なのできちんと歯磨きはしなくてはいけません。 細菌の元である歯垢はうがいだけでは落ちにくいので必ず歯ブラシや歯間ブラシ、フロスなどを使って落とすようにしましょう。 

液体歯磨きとデンタルリンス(洗口液)はパッケージがよく似ているので必ずボトルの表示を確認して正しくお使いください。

歯科衛生士 生田智美

 

〈〈〈 編集後記 〉〉〉

11月になりずいぶんと寒くなりました。
外出するとマスクをしている人が増えています。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、栄養のあるものをしっかり食べて体調管理に気をつけましょう!!  

川村友紀