本当の唾液の姿 / 医院ブログ

よく噛むことで唾液の分泌が促進されますが、その唾液には消化作用があることはご存じのことだと思います。 それ以外にも唾液には抗菌物質が含まれており、むし歯や歯周病の予防効果もあります。 動物はケガをすると傷口をなめますが、抗菌(消毒)作用のある唾液の働きを本能的に知っているのかもしれませんね。

また唾液は食後に酸性に傾いた口の中の環境をほぼ中性から弱アルカリ性に戻し維持します。 むし歯がむし歯菌の出す酸により起こることは知られていますが、この酸を中和してくれるのも唾液の働きです。
さらに傷ついた粘膜の修復を助けてくれる働きもあります。 そして口の中が酸性になって歯の表面が侵されてむし歯になるところを、唾液中の成分がカルシウムを補い痛んだ歯を元通りに戻してくれます。

またここで忘れてはいけないのが味覚です。 味覚には、酸味、辛味、かん味(塩辛い味)、苦味、甘味、うま味などがあります。 人の舌は先端で甘味を感じ、両端で酸味を、奥で苦味を、全体でかん味を感じます。 これらの味覚を舌にある味蕾という味を感じるセンサーともいえる組織に伝えているのが実は唾液なのです。
ですから本来の味覚を味わっておいしく食べるには、よく噛んで十分な唾液を分泌させる必要があるのです。口いっぱいビスケットをほうばって噛んでいると段々味がしなくなります。 唾液がビスケットに吸収されて味蕾に味覚が届けられなくなるからです。 一度実験してみられると納得できるでしょう。

また唾液は歯や粘膜など口の中の洗浄や口臭の予防にも働いています。 唾液はたくさんのホルモンや酵素を含み、パロチンには老化防止やアンチエイジング、女性には喜ばれる美肌効果までありますから見逃すことはできませんね。 このように唾液はただの水ではなく私たちの健康にとても貢献してくれている大切なものなのです。

これまで何回かに渡って歯のすばらしさ、噛めることのありがたさ、そして今回唾液の真の姿をお話ししてきました。歯を失くすとこうした恩恵を失っていくことになるのです。

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