歯ニュース 2011/07 … ワインと歯の着色

らっきょの季節がきました。子供の頃はこのどこがおいしいのかわかりませんでしたが、今ではこの時期を待ち望むようになっています。この季節しか食せない生の塩漬けの傍らで甘酢漬けの瓶のお出ましです。漬物類を欠かせない我が家にとって、このシャキシャキとした触感が季節を感じる小さな幸せです。妻に感謝です。

 

■ワインと歯の着色

ワインブームともいわれ、食事時などワインを飲まれる方が増えてきているようです。産地などによって変わる味わいは楽しみの一つですが、欧米では赤ワインによる歯の着色が以前より知られています。ワインに含まれる酸によって歯の表面が荒れて着色物質が浸透しやすくなるためと考えられています。

コーヒーや紅茶などでも着色はみられますが、ワイン好きには迷惑な話です。この度ニューヨーク大学歯学部から、赤ワインほどではないが白ワインでも同様に歯の着色が確認されたと発表されました。赤ワインの着色が多いのは白ワインに比べて着色生成物質の濃度が高いためだと考えられています。最近は肉や魚などの料理内容に関わらず好きなワインを飲む方が増えています。

しかし歯の着色を過度に心配することはありません。歯磨きペーストを用いた適度なブラッシングと歯科医院における定期的なメインテナンス時のクリーニングできれいな歯を維持することができます。ただ高い美白効果をうたっている歯磨きペーストの中には研摩材が多量に含まれている商品もありますのでご注意下さい。毎日歯の表面を一層削り取っているようなものですから、歯の表面を覆って虫歯から守っているエナメル質がどんどん薄くなくなっていきます。
関心がおありの方は当院衛生士までご相談下さい。

 高岡 周一

 

 

■お知らせ

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■スタッフの声

今年の夏の話題はもっぱら「節電」で、個々の電気に対する考え方、生活の有り様を見直す良い機会だと思います。幼い頃エアコンなどなく、大汗を流しながらも夏が大好きだったように、なんとか快適に電気をつかわないように過ごせないかと、無い知恵をしぼって考えたのが、ありきたりですが、部屋の模様替えです。
カーペットとカーテンをまず涼しげにし、観葉植物を多めに置いただけでも、部屋の温度が2~3度下がったような気がします。「大規模停電」ということにならないように、夏に向かっていろんな方法を試してみたいと思います。

菅野 美弥

 

 

■歯科衛生士からのワンポイント情報

よく咬んで脳を刺激すると、認知症の予防になると言われています。
普通の食べ物なら30回位咬むとやや硬いおかゆ程度の飲み込みやすい状態になるので、30回を目安に咬むといいそうです。一つの方法として、片方の歯で5回咬んだ後、舌を使って食べ物をもう片方の歯に移して5回咬むという一連の動作を繰り返した後、全体の歯で10回咬むと、全部で30回になります。また、片方の歯だけ使うと、もう片方の歯が衰えたり顔の形が歪んだりするので両方の歯をしっかり使って食事をするように心がけてください。

小島千春

 

■女性スタッフからの耳より情報

6~9月は食中毒に感染する人が多い季節です。以下のことに気をつけて、食中毒を防ぎましょう。

★食材をよく加熱し、作りおきをしない
多くの菌は熱に弱いので、食材の中心部が75度以上になった状態で1分以上加熱すれば大丈夫ですが、なかには耐熱性の毒素を出したり熱に強い形に変身したりする菌もいます。カレーやチャーハンなど大量に作って保存するのはこの季節は控えた方が無難です。

★生で食べるものから先につくる
肉などを扱った手、包丁、まな板は洗剤で洗っても菌が残っている場合があります。サラダは最初につくりましょう。

★道具は除菌する
使った道具はまず洗剤でよく洗ってから、熱湯をかけるか、漂白剤を使って消毒しましょう。また、ふきんはまめに交換し、タワシやスポンジもよく洗って乾燥させましょう。

★冷蔵庫を整理する
低温でも菌は増殖していきます。材料は早目に使いきりましょう。冷蔵庫はものを詰めすぎないようにして10度以下を保ち、風を送るファンの前にはものをおかないようにしましょう。

 

 

<<< 編集後記 >>>

昨年は猛暑でしたが、今年は節電のために暑い夏となりそうです。冷たいものについつい手が伸びてしまいがちですが、食後はきちんと歯みがきをして、もし冷たいものがしみたら、すぐ検診を受けましょう!

鮫島 連理

歯ニュース 2004/08 … ホワイトニングとは?

ホワイトニングはブリーチングとも呼ばれ、 着色した天然の歯の漂白をしてきれいな白い歯を取り戻す方法です。
例えるならご家庭で食器の茶渋や変色を漂白剤で白くきれいにしたり、 衣類の漂白をするのと同じようなものです。

こんな方にお勧めしています。
・歯の黄ばみが気になる方や、もっと白い歯にしたい方
・ラミネートベニア(先月号歯ニュース)などの人工の歯治療をなさる前に ホワイトニングをしておき形や色を同時に整え、より美しさを求めたい方 

このホワイトニングには2種類の治療法があります。
自宅で3~4週間かけて少しずつ行なうホームブリーチングと 医院で数回にわたり短期間に行なうオフィスブリーチングです。 期間のことだけ考えれば短いほうが良いでしょうが、 ホームブリーチングの方が色の後戻りが少ないこと、 歯を傷めにくいことなどの理由から当院ではホームブリーチングを取り入れております。
効果につきましては個人差がありますが、 加齢による変色は驚くほど綺麗な白い歯を取り戻すことができます。

ホワイトニング治療手順

治療手順は、まず歯科医院でお一人お一人ご自分の歯形にあった トレー(薄く柔らかいマウススピース)をオーダーメイドで作ります。
そのトレーの中に薬剤(ホワイトニングジェル)を注入し、 それを歯に装着し、寝ている間薬剤を作用させ歯を白くします。
たったこれだけのことで白い歯を取り戻すことができます。

この作業を通常3~4週間ほど毎日ご自宅で実行していただきます。 歯科医院には1週間に一度チェックにお越しいただくだけで、 歯を削ったり、痛い辛い思いとは無縁の治療です。
通常は、ホームブリーチングは夜寝ている間 (日中でも可ですが5時間以上連続して装着できるとき)に行います。 寝ている間は飲食や会話をすることもなく、唾液も少ないため最適なのです。 

ホワイトニングの安全性

ホームブリーチングは10%の過酸化尿素を薬剤として使用します。 その安定性についてはFDA(アメリカの厚生省)でも認められており、 多数の研究も発表されています。
分かりやすく言えば、オフィスブリーチングで使う薬剤よりうんとマイルドな薬剤で、 歯や歯肉への刺激を極力抑えた身体に優しい治療法です。
この点も当院でホームブリーチングをお勧めする理由の一つです。
歯の色に自信が持てない方は、一度ご相談下さい。

 高岡 周一

歯ニュース 2004/07 … ラミネートベニア

ラミネートベニアとは天然の歯と歯の間に隙間ができていたり、 天然の歯の形が悪い場合、多少の歯並びの悪さや歯の先端が欠けた場合などに、 歯の表面に薄いセラミックを貼り付けて「美」を回復する治療方法です。(治療前:写真左 / 治療後:写真右側)
歯の付け爪のようなものです。 金属を一切使わないために、歯や口元が暗くなる心配はありません。                              

歯の正面だけを1mm以下という極少量だけ削り、 その歯型にピッタリ合った薄いセラミックを接着します。 歯全体をぐるりと多量に削る必要がないので、 歯をほとんど元のまま残すことができます。

さらに歯が多少変色していてもそれをうまく隠してくれますし、 歯の形や大きさを整えてくれますので、きれいな歯を演出することができます。 来院回数も数回と少ないのも魅力の一つです。 

コンタクトレンズ・ラミネートベニア

基本的には通常のラミネートベニアと同様ですが、 違う点は名前のごとくコンタクトレンズのような極薄の特殊なセラミックを用いることです。
文字の上にその特殊セラミックを置けば、下の文字が読めるほどの極薄です。 この薄さによって、セラミックの下の歯の色調が反映し、光の透過性も非常によいので、 大変自然感のある、美しい歯に蘇らせることができます。(写真右側)


この点がともすれば多少奥行き感に欠けるのっぺりとした感じになるきらいがあった 今までのラニネートベニアにできない芸当です。

歯の正面だけを薄さ0.5mmというほんの少量削るだけですみますから、 美しいだけでなく、歯に非常に優しい治療法です。 近年の接着材の進歩が、このような極薄のセラッミクが剥がれたり、 壊れることなく臨床応用することを可能にしました。 

歯の色が濃く暗く汚れたように見える場合でも、 ホワイトニング(歯の漂白)をしてからコンタクトレンズ・ラミネートベニアをすれば、 白く美しい歯にすることができます。
このようにいろいろな原因で口元が貧相になっている場合でも、 簡単に上品な美しさを取り戻すことができます。

 ≪ ラミネートベニアについてはこちらへ

 高岡 周一

歯ニュース 2004/06 … 全く金属を使わない治療法

一昔前ならいざ知らず、近頃は金属が見える治療を避ける方が非常に増えています。
口は一日中よく動く場所ですから、人目につく機会も多くそれも自然な現象です。              

プロセラ

セラミックだけで人工の歯を作ると金属がないために確かに綺麗です。
先月述べたグラスファイバー製の芯棒を使えば、歯の内部まで光が届き、 天然の歯と同じように透明感のある自然な美しい歯を作ることができます。 しかし金属の補強がない人工の歯は、 強度が多少劣ってしまうことがあることを完全に否定できません。
こうしたことから、歯の色に近い酸化アルミニウムで人工歯内面を補強し、 その上にセラミックで人工歯をつくる方法が新しく開発されました。これがプロセラです。 

 

 

 

これなら強度を犠牲にすることなく、全く金属 を用いずに今までにない自然感と美しさを得ることができます。 どこから見ても表面はセラミックだけですから、天然の歯と見間違えるようにきれいです。
そして自然光も歯の内部まで届きますから、 非常に透明感のある自然な美しさを演出することもできるのです。

また歯がない場所の前後の歯を結んでつくるブリッジは、 強度の問題から最近まで金属の補強なくしては作ることができませんでした。
プロセラはこれも可能にしたのですが、 残念ながら認可の関係で現時点では日本での適用はもう少し先になりそうです。 しかし最近これを解消するために、金属ではなくグラスファイバーで補強をさせた 強化プラスチック製のブリッジが臨床応用されるようになってきました。
これも明るい話題です。このように技術や材料は日進月歩で進化し続けています。 昨日できなかったことが、今日可能になる、こうした進歩の果実をできるだけ多くの 方に味わっていただきたいと思います。

EPAとDHA

近年高齢化の進んでいる日本では食生活の欧米化に伴い 心疾患、動脈硬化、脳梗塞、痴呆症、アレルギー、癌などの生活習慣病が増加しています。
食べ物やサプリメントを用いてこれらの予防や治療が試みられていますが、 こうした中で注目されている一つがEPA(エイコサペンタエン酸)と DHA(ドコサヘキサエン酸)です。

血管に弾力を与え、血栓や高血圧の抑制に働き、 さらにアルツハイマー病や痴呆症にも効果があることが分かっています。
しかしこれらは人の体内ではほとんど生合成されず、 魚油に豊富に含まれていることから、
魚の摂取量が多い人は前述の病気の罹患率が低いことが報告されています。

カツオの美味しい季節になりました。 おいしくいただけて健康にもプラスですね。

 高岡 周一

歯ニュース 2004/04 … セラミックの歯

セラミックは世界で一例もアレルギーを起こしたことがない安全性や、 その耐久性、美しさ、透明感、変色しないことなど、人工の歯として最適なものといえます。

そのセラミックのよいところをそのままに、さらにその性能を高めたものがAGCです。 厚さ20ミクロンという非常に薄い純金の皮膜の上にセラミックで人工の歯を作ります。 合金ではなく、人の身体と相性のよい99.9%純金とセラミックだけでできているために アレルギーの心配がほとんどなく、安心できる材質です。                               

また、セラミックだけで作ったものに比べ、薄いとはいっても金属があることで、 強度がかなり強くなる上に、歯によりピッタリと合わせることができる利点もあります。

さらに、日本で一般的に多く用いられているメタルボンドクラウンのような多量の金属がないために、 きれいで、光をよく透過して非常に自然感のある歯になります。
歯の表側はもちろん、歯の裏側までセラミックですから、 どこから見ても自然の歯のように見えるのです。 こうした強度と美しさ両方を備えた良妻賢母のような新しい治療法がAGCです。

 

■ 乳歯のお話し

みなさんは乳歯が抜けた時、乳歯をどうしていますか?
日本をはじめ色々な国々で、きれいな歯が生えてくるようにと願いを込めたいろいろな風習があります。
日本では、上の歯が抜けた時は縁の下に投げ、下の歯が抜けた時は屋根に放り投げます。 新しい歯は古い歯がある方向に伸びると信じられていたからです。
中国、韓国、ベトナム、シンガポールなどアジアには同じような風習があるようです。 

アメリカ合衆国、イギリス、カナダなどでは、 夜寝るときに抜けた歯を枕の下に置いておく風習があります。 眠っている間に、”歯の妖精”がやってきて、抜けた歯を持っていき、 その代わりにコインを置いていってくれるそうです。
メキシコやフランス、スペインなどでは、 ちびネズミが枕の下の歯をプレゼントに交換してくれるそうです。 またチリやコスタリカなど南米の国々では抜けた歯をイヤリングなどにして、 自分の身につける
風習のあるところもあります。

国が違うと風習はいろいろですが、子供の成長と歯の健康を願う親の気持ちは万国共通。
こうした親の愛情を考えると、自分の大切な身体、お口を大切にしたいものですね。

 高岡 周一