歯周病

入れ歯やインプラントよりもご自分の歯の方がいいと思われませんか。ご両親から頂いた天然の歯を超えるものはこの世にはないと思います。ですからこそ、今ある歯を大切にしていただきたいのです。しかし80歳でご自分の歯が残っている本数は28本中17本だけで、多くの方が入れ歯のお世話になりながら食事をしていらっしゃるようです。

この歯を失う最大の原因が歯周病です。虫歯の様に症状がはっきり出ないため、どうしても手遅れで来院されることが多く、日ごろからの予防と気づかないレベルでの治療を継続していく必要があります。また歯周病は生活のあり方と関わる生活習慣病に入るため、患者さんと歯科医院の一方だけががんばっても勝てない病気ですので、これからは二人三脚で参りましょう。

治療が終われば全て終了ではありません。治療後のいい状態を今後も継続することが大切だからです。ご自分に適した清掃の仕方をご存知でしょうか?ご自宅での清掃はどうしても何となくや自己流になりがちです。人それぞれ違うポイントのご説明、定期的なフォローなどをさせていただきながら一緒に取り組んでいきましょう。年齢平均を上回る歯を残されて楽しい食生活をお送りください。

歯周病(歯肉炎・歯周炎)とは

歯を失くす一番の原因は虫歯でも歯の根の病気でもありません。成人の歯を失くした方の5人に4人は歯周病によるものです。歯周病(歯肉炎・歯周炎)とは、歯茎や歯を支える骨の病気です。歯周病は沈黙の病気と言われており、風邪と同じように細菌による感染症で、唾液や食器を介して人から人へ感染することがあります。

歯茎から血が出る、硬い物を咬んだときに痛い、歯がぐらぐらするというような症状が出ていたら既に歯周病がかなり進行していると言えます。歯周病の進行を止める、予防することは可能ですので、歯周病に関する正しい知識を持ち、信頼できる歯科医院でしっかり治療を行いましょう。

歯周病の原因

歯周病は、歯周病菌による細菌感染で発症します。

口の中には細菌の餌になる食べカスがあり、適度な温度と湿度に保たれた繁殖に適した環境です。そのため、たった一滴の唾液の中にも数億の細菌がいます。インフルエンザウイルスを空気中から失くすことができないように、無菌的な口の中を作ることはできません。よって、いかに細菌の数を減らすか、細菌に打ち勝つ免疫力を高めていくかが大切です。

歯周病の進行状況と治療法

歯肉炎

歯茎の一部が炎症を起こして赤みを帯びています。
歯磨きなどで歯茎から血が出やすい程度で、自覚症状はほとんどありません。

治療法 ご自宅での適切な歯磨き、歯科医院で歯にクリーニング、歯石除去で完治します。

軽度歯周炎

軽度歯周炎

歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)が2mm~4mm程度の深さです。この段階から歯を支える骨が溶けてきます。

歯茎の出血の他に歯茎の腫れが見られますが、多くの人が歯周病だと自覚できずに放置してしまう傾向にあります。

治療法 ご自宅での適切な歯磨き、歯と根の上部の歯石とプラーク(歯垢)除去。

中等度歯周炎

中等度歯周炎

歯周ポケットが4mm~6mm程度まで深くなり、歯を支える骨が溶かされて歯茎が下がった状態です。

歯茎がぶよぶよしたり、濃が出たりします。この段階では歯がぐらぐらするだとか口臭がきつくなる等の症状が出てきます。

治療法 軽度歯周炎とほぼ同じです。
症状によっては溶けてしまった骨の一部を回復するための外科手術を行うこともあります。

重度歯周炎

重度歯周炎

歯周ポケットが6mm以上に広がり、歯の骨が大きく溶けてしまっている状態です。歯茎が下がり、歯の根がかなり露出するので歯が長くなったように見えます。

ちょっとしたことで歯茎から血が出たり、白い濃が出ることがあります。歯のぐらつきが顕著になって硬いものが噛みにくい、噛むと痛い等の症状があります。

治療法 中等度歯周炎とほぼ同じです。
症状の改善や機能回復が難しく、日常生活に支障をきたす場合は残念ながら抜歯することになります。

歯周病は治るのか

軽度までの歯周病はお互いの努力によって完治することが可能です。またそれ以上の歯周病は改善や進行をコントロールすることが可能です。歯周病治療を成功させるには、早期発見とセルフケアの質を高めること、そしてご自身の免疫力を高めることが重要です。

適切な歯磨きだけではなく、歯科医院でのメインテナンスを継続させることで歯周病の症状は改善されていきます。また、糖尿病などで免疫力が落ちると歯周病が発症、悪化しやすくなります。他に、ストレスや栄養不足、喫煙などの生活習慣を改善することも大切です。当院ではお口の中の善玉菌を優位にして悪玉菌を少なくするロイテリ菌が含まれたタブレットやヨーグルトをお勧めしております。