歯を抜かない治療

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歯を抜かないことのデメリットはあるのでしょうか?

もちろん普通の歯には抜かないで残すことのデメリットなどひとかけらもありません。迷わずに残すための治療をするべきです。これからお話しするのは今の医学で残せる限界付近にある歯のお話しです。

C3の虫歯

ひどく傷んだ歯の治療をしてなんとか抜かないで済んだとしましょう。
でも症例によっては、ひとたび物を噛んだらグラついたり、異和感や痛みがあることがあります。
これでは歯本来の仕事はできません。そこまでの能力が回復できないのです。
その歯を避けて反対側で噛めば、そちら側の歯にいつも負担をかけて反対側の歯に今度は不調が起こります。それが長期化すれば歯並びや噛み合わせがズレたり、姿勢まで歪んでくることがあります。
これではその歯自身の仕事をできないばかりか、1本の歯が他の歯の問題を引き起こすようでは、お残しになられたいお気持ちは十分わかりつつもその歯の存在する意義がなくなってくると思います。

また今度は前と同じように抜かないで済んで、なんとか物も噛めるようになったとしましょう。
これなら歯本来の仕事もできて他の歯に迷惑をかけないで済むのでこれでよさそうです。
でも、もしその歯が入れ歯を支えるために針金を引っ掛ける歯であったり、ブリッジを支える歯であったり、また一番奥の歯であったり、歯ぎしりや食いしばりをする人であったりすると、その歯には予想以上のストレスがかかります。
元がたくさんの歯質が残ってなく弱い上に、歯の神経はすでにありません。
こうした歯はそうでなくとも脆弱で割れたり取れたりしやすいのに、さらにストレスが余計にかかるのです。
その歯の寿命が短いことは想像に難くありません。

でも、それでもいいからダメになるまで残したいとお考えだと思います。
私は決してそれに反対ではありません。それでもいいと思います。
ここで私がいいたいのは、もしダメになった時に次の一手が打てるのかということです。
人生は長く、歯がダメになった後にすごく不自由で不満のある生活では困ります。
今だけのことでなく、将来も計算に入れてその歯の処遇を今考えなければならないと思うのです。

歯の根が割れると日単位であっという間に周りの骨が溶けていきます。
ご自分でその歯の異変に気付いた時には、骨が相当なくなっていることが多いのです。
そうなってしまうと、歯と同じように噛める能力のあるインプラントはかなりの確率でもう入れることができないでしょう。入れ歯が選択肢になる可能性が高くなります。それが一生続きます。

これらのリスクをはらんだ選択だということをご理解いただき、その歯の今の処遇を考えていただいたいと申しているのです。
こうしたメリットとデメリットをじっくりお考えになってお出しになった結論を私は尊重したいと思います。

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他院で抜歯といわれた歯でも残せる可能性があります

以前「他院で抜歯と言われたけどどうにかならないか?」とおっしゃる患者さんがみえました。
拝見すると上の前歯が歯肉より下の根っこの部分で折れています。
教科書的にそういわれるのも仕方ない一面もありますが、歯を1本失う苦痛は大きいものです。

通常なら根の治療後に矯正で歯を引っ張り出して人工の歯をかぶせていくのですが、海外転勤中の身で日本滞在期間が1ケ月ではそれをあきらめざるを得ません。
それぞれの利点と欠点をご説明しながら、このまま人工の歯を入れるか、歯肉を下げて清掃しやすい環境で人工の歯を入れるかご相談し治療に移りました。
他の歯よりは弱いでしょうがこれで当面の間歯のない状態を避け、延命することができます。
同じように他院で宣告され今まで何十本歯を残したことかわかりませんが、何年もして「あの時はありがとうございました」と言われることがあります。それだけ患者さんにとって大きなことだと再確認しています。現代の歯科医療で天然の歯を超えるものを作り出せていない以上、その歯の生命の灯火が消えるまでこだわりたいと考えています。

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当院の抜歯基準をご紹介します

歯はできるだけ抜かないで残すべきだと私は考えています。そう思って毎日診療していても、お互いにどんなに頑張っても痛みやお困りが解消できない場合や、治療して痛みなどの症状が取れて残せてはいても噛むことができないほどしか歯の力が残っていない場合は、こんな当院でも逆に抜歯をお薦めすることもあります。
それは残念ながら医学にも限界があることと、残せた時のメリットとデメリットを秤にかけて圧倒的に強いデメリットがあったり、勘案してデメリットの方が多い場合です。
逆にメリットが多ければリスクをご説明して残すことをお勧めすることになります。
またどうしても歯を残したいというご要望が強ければ、デメリットがあってもご希望を優先することもあります。
要は医学的にどうであれ、十分なご相談と今と将来のリスクを承知の上でのご本人の満足の問題だと考えています。根気よくやれば、意外とボロボロの歯でも結構歯は残すことができるものです。

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歯を抜かざるを得ないケースについて

残念ながら現代医学の限界を超え、手が及ばないことは本当に申し訳ないのですが、無理をして残した場合のメリットとデメリットを天秤にかけてデメリットの方が勝つ場合には今後のことを考えて抜歯をお勧めするしかありません。 当院で抜歯をお勧めするケースは次のような状況です。

  • 虫歯が進行して歯の根まで侵され歯の固い部分が残っていない場合
  • 根の先が化膿していて、神経の管からの治療では治らない場合
  • 重度の歯周病で、歯を支えている骨が大きく吸収されて歯がぐらぐらの場合
  • 親知らずや、変な位置に生えてきた歯に何らかの支障が起こった場合
  • 外傷などによって歯の根が折れたりヒビが入ってしまった場合などです。

三鷹駅近くの歯医者、高岡歯科医院

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