入れ歯のウソとホント、疑問Q&A

入れ歯にまつわる色々な情報、疑問や不安にお答えするページです。
<<目次>>
  ・入れ歯の長所と短所
  ・入れ歯のウソとホント
  ・口元が痩せて貧相になった場合
  ・入れ歯治療はリハビリ
  ・第一段階の入れ歯
  ・ご高齢の方の入れ歯
  ・インプラントを併用した入れ歯もあります
  ・就寝時に入れ歯を取り外すべき?
  ・入れ歯は歯を傷める?
 

他の参考ページ
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<<今までと違う種類の入れ歯があることをご存知でしょうか?能力も装着感も全く違います >>
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入れ歯の長所と短所

ブリッジは歯のある場所、インプラントは骨のある場所にしか作ることができませんが、入れ歯はどこにでも人工歯を作ることができる自由度が高い点が特徴です。歯がなくなって又はあごの骨が痩せてへこんだ口元を内側から持ち上げて顔貌を回復することもできます。一般的な作製期間が約1か月とインプラントに比べて短く、取り外しが可能なため外してお口の中と入れ歯の両方を清掃がしやすいのも利点です。

一方で最大でなくした歯の6割、一般的には半分未満しか噛む能力がないため咀嚼力が劣る点、そのため人は使いやすくよく噛める残った歯を使うことが多く歯に負担がかかりその歯の寿命を短くしてしまう可能性があり、入れ歯の安定を担わさられる針金をかけた歯は噛む度に揺すられ段々弱くなる傾向にあります。よく櫛の歯が抜けるように1本また1本と歯を失くされる話を伺いますが、入れ歯は歯に負担を強いる構造でありその結果でもあります。
また入れ歯の周りや下に食べかすが挟まりやすく、また大きさが大きいためどうしても異物感を感じてしまう点などが欠点です。
本来噛む力は歯を介してあごの骨に加わるものですが、入れ歯で噛むとその力は入れ歯の下のあごの粘膜に加わります。この本来と違う無理を強いる構造であるため、長期間入れ歯を使用すると入れ歯の下のあごの骨が痩せるため入れ歯が合わなくなり、入れ歯の修理や作り直しをする必要が出てきます。日本人の統計では5年程で入れ歯を作り直している数字が出ており、あまり長く使えていない結果になっています。 こうお話しすると入れ歯は欠点が目立つかもしれませんがこの問題を軽減できる治療法や長所もあり、何を優先・許容するか、どういう日常生活をお望みなのかという視点で捉えていただきたいと思います。

入れ歯のウソとホント

入れ歯の異物感からか「入れ歯は小さい方が邪魔にならないでいい」とお考えの方がいらっしゃいますが、これはホントでしょうか? 実はウソなのです。

慣れてしまえば人には異物感を感じない許容範囲があります。小さい入れ歯の周りや下に食べかすが詰まりやすく、小さいことはあごの粘膜と接する面積が狭く噛む力で入れ歯が粘膜に食い込みやすいのです。その結果痛みや不具合を生じ、入れ歯が合わない不満になります。

軟かい雪の上を想像してみてください。小さい入れ歯は接する面積の狭い竹馬、大きな入れ歯は面積の広いかんじきです。竹馬では雪に食い込み歩けたものではありません。入れ歯も広い方が軟かい粘膜に食い込まず具合がいいことがおわかりでしょう。
しかし許容範囲を超えた大きい入れ歯は異物感を感じ、喋ったり食べたりする度に入れ歯が動きこれも小さな入れ歯と同じような不満を生みます。

狭すぎず広すぎず許容範囲ギリギリが理想です。しかし言うのは簡単でも実現は大変難しいものです。アとサの発音、硬い物と軟かい物、小さな物と大きな物、それらによって頬や舌や唇の位置、口の開け方が異なり、それを司る粘膜の位置や筋肉の動きすなわち形がそれぞれ異なるため一定の形をした入れ歯で合わせることはできません。すなわち入れ歯はこれらの動きを邪魔をしない最大公約数の形にする必要があるのです。
これが一度きりの歯型で入れ歯を作ってもうまくいかない、またいい入れ歯を作るには時間と根気が必要な理由です。

口元が痩せて貧相になった場合

歯を失うと唇は内側からの支えがなくなり、口元がへこんだりしわが寄って顔貌に年齢を感じることがあります。実は失くされたのは歯だけではありません。歯を支える骨も痩せてしまっています。
人の体は使わない組織を維持しません。歯がなくなったため歯を支えるための骨を維持する必要がなくなったためです。骨の痩せは口元の老化に拍車をかけます。

ブリッジで歯を補うことはできても、これから先も起こる骨の減少を止めることはできません。減少を止めるためには骨を使う、すなわち骨に力を加えることが必要で、インプラントが唯一の方法です。
そのインプラントでもブリッジでも一度痩せてしまったものを回復することができませんが、骨の痩せによる口元の凹みは入れ歯で内側から支えることができます。

入れ歯治療はリハビリ

歯を失っていくと前歯が出っ張ってくる、歯と歯の間が空いてくる、中には顔の形が変わってきた、鼻から唇にかけてしわが深くなった、口元がさびしくなった、かみ合わせが変わってよくかめなくなってきたなど色んな変化を感じる人が多くなってきます。
歯を失うと同時にあごの骨も痩せてあごの形も変わってきます。

さらに失ったのは歯だけではありません。 歯があった頃にできたものができなくなった不満やこれからの不安、自信の喪失など、心から失ったものもあります。

歯を一本ずつ失っていく何ともいいようのない寂しさ、さらに歯を失うかもしれない不安、何でも気にせず食べられた昔のありがたさ、ゆっくりとしかかめなかったりして人と一緒に食事ができない不満、喋りにくかったり、いつも異物感にさいなまれたり、さらに口元にいつも自信が持てないなど、色々な不安や不満を伺うことがあります。
ひどい場合にはそれらが原因で、外出や外食、他人との食事などを敬遠することすらあるのです。単なる「噛めない」ことだけでなく、積極性や社会性にまで影響を及ぼすことは決して珍しくありません。

ですから入れ歯の治療は単なるかむ能力の回復だけが目的ではなく、こうした障害に対するリハビリであると私は考えています。

第一段階の入れ歯

先日ある患者さんの第一段階の治療が終わりました。
その方は歯科医院が苦手で我慢に我慢を積み重ねてこられたのですが、どうしようもなくなられてのご来院でした。

残り少なくなった歯の半数近くが重度の歯周病で、歯はぐらつき今にも抜けそうな状態です。最近はまともな食事をしておられず「麺類を食べるのがやっと」とのことでした。食生活の改善が急務です。

痛みに限らずつらい毎日を送っておられる方は、どうしても楽になりたいことが最優先になり冷静な判断ができない傾向にあるため、この場合は完全でなくともある程度の食生活が送れる状態を治療の第一段階とし、落ち着かれた時点でゆっくり今後どうするかをご相談するようにしています。

この方は歯周病治療と一部抜歯を受けていただき、応急的な入れ歯を作製いたしました。
その翌日には「食事らしいものが本当に久しぶりに噛めました」と喜び頂けましたので第一段階の治療は一区切りです。
この状態を最終とするのも一つの選択肢です。冷静に今後の事を考えることのできる今、現在の状態に不満やこれからに不安はないか、これからどんな食生活をお送りになられたいのか、残った歯の寿命などをどうお考えなのかを伺いながら、他の治療選択肢も含めて今後のことをご相談している最中です。

とかく目先のことが優先し経験もない中で先々にまで考えが及ばないことがあるでしょうが、ここからは私たちはご本人が行きたいと思う場所にお連れするよき水先案内人になることを目指しています。
長い旅になりそうですが、これから先に待っているものをお互いに楽しめる旅にしたいと考えています。

ご高齢の方の入れ歯

先日1年ほど前に上下総入れ歯をお作りした方のお嬢さんがお見えになられました。 お母様は88歳というご高齢から足腰が弱って現在は外に出るのがやっとの状況だそうで、「迷ったけど本当にあの時に思い切って作っておいてよかったです。食べることの楽しみを味わえることが、今の母にとって一番の幸せです」とおっしゃっるのを伺って、お互いに長い期間かけて頑張った甲斐があったと思いました。

その当時は歯を失くされた期間が長く噛み合わせなどが大きくずれており、単に入れ歯を作り直したのではその当時お持ちのご不満は解消できないと判断し、最初にお作りした仮義歯から始まって当院の総入れ歯の作り方に6ケ月間お付き合いくださいました。
長い期間大変だったと思いますが、それだけ大変な症例でした。
当時が今のお体であれば通院は不可能だったでしょう。
その方もお嬢さんも当初は新しい入れ歯を作ることすら迷われていたそうです。
あの時が必要な時であり、チャンスであったのだと今になって思います。

インプラントを併用した入れ歯のお話し

歯をさくされた場合に入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの治療法がありますが、今回はこれらの治療法の垣根を越えたお話しをしたいと思います。

入れ歯は外見が悪く異物感がある、年寄じみた気分がするなど、あまり人気がない面があり他の選択肢が選択できないために消去法で渋々選択される傾向にあります。
また噛む能力が劣ることと、その下の骨が長期間の使用で痩せていくこと、歯にかける針金で歯を揺するため歯が弱くなる点も敬遠される理由です。

こうした不人気に反して、歯を多数失ってしまうと最も多い選択肢になります。
理由はブリッジで回復しようとすると歯に大きな負担がかかりやすく治療が大掛かりになること。またインプラントで回復すると必要な本数が多くなり治療費が高くなることや多数の歯をなくされたケースでは骨が痩せていて治療自体が困難になる場合があることです。

この対策として考えられるのが少数のインプラントと入れ歯を併用する治療です。入れ歯で噛む力が原因であごの骨が痩せますが、その力を下に植えたインプラントで支えるタイプの入れ歯です。
一般的な入れ歯と比較して優れた面がありますので研究結果からいくつかご紹介しましょう。

1)入れ歯を支える歯の周囲の骨の痩せが抑制され、残った歯や入れ歯の寿命がかなり長くなること。
2)特定の場所だけが良く噛める一般的な入れ歯に比べて全体的によく噛めるため、噛む力が分散されて安定します。
その結果残った歯の寿命を長くし、入れ歯によるあごの骨の痩せを少なくすることができます。
3)明らかに総入れ歯より噛む能力や効率が良いため、患者さんから良く噛めると評価されることが多く、ガタつきがなく患者さんの満足度が高い入れ歯です。
4)症例によっては歯にかける針金をなくすことができるため外見もよくなります。
5)後々に他の歯や入れ歯に問題が発生しても、外せるため一から作り替えをしないで修理での対応が可能な場合が多く、治療期間と費用において有利です。

入れ歯でお悩みの方には一つの解決策となる可能性があります。
歯や骨の状況などいくつかの条件がありますのでご相談ください。

寝る時には入れ歯を外すの?

入れ歯を外すとあごが不安定になり落ち着かない、入れないと下あごが後ろに下がりあごの関節に負担がかかるなどの理由をお持ちの方は入れて寝ていらっしゃる場合もありますが、一般的には外してお休みになることをお勧めします。

本来は噛む力は歯の根を介して直接骨に加わるのですが、入れ歯はあごの粘膜を介して下の骨に力が加わる非生理的な構造のため、長年装着しておられる方のあごの骨が痩せる問題があります。
食事やお出かけの際に外すわけにはいきませんが夜寝る時は必要がなく、その時間帯だけでも粘膜と骨を休ませる目的で、原則的には外した方がいいのです。

また入れ歯は通常お口の中にあり、食べかすや細菌にいつも触れていることと、材質が多少水分を吸収することもあるため、就寝中は入れ歯洗浄剤の中に漬けて洗浄と除菌を行うことが一般的です。装着して就寝すると、唾液の分泌が減りあごの粘膜も不潔になりやすくなります。

肺炎は高齢者の死亡原因の上位にあり、食べ物が誤って気管に入る誤嚥性肺炎の問題があります。入れ歯の周りに食べかすが残ることと入れ歯自体が不潔になりやすいため、入れたまま寝る高齢者は肺炎リスクが約2倍高くなる研究結果もあります。同じ理由で歯肉炎や舌の汚れも起こしやすくなります。その研究では「夜間の入れ歯装着に関連する肺炎リスクは、精神障害、脳卒中の既往、呼吸器疾患に伴う肺炎リスクの高さに匹敵する」とあります。
入れ歯は歯ブラシでこする程度では細菌レベルではきれいにはならないため、洗浄剤の利用をお勧めいたします。

部分入れ歯は歯を傷める?

部分入れ歯が動かないようにするために歯に針金を引っ掛けるのが一般的です。そのため食べる際に入れ歯を介して引っ掛けた歯をゆする力が発生します。釘をゆすっていると緩んでくる現象と同じことが食べる度に口の中で起こっているのです。

また入れ歯と歯との間に食べかすが残りやすく、虫歯や歯周病の原因にもなりやすくなります。
人は無意識で使いやすいものを使います。入れ歯は歯ほど噛めないためにどうしても歯があるところで噛む習慣がつき、長い目ではその歯を疲弊させることにつながります。

歯の丈夫さや歯をなくした場所、日常的な噛む力など色々な要素により結果は異なってきますが、こうした理由から針金を引っ掛けた歯を中心に悪くなる傾向があるのは事実です。
こうしたことが「入れ歯を入れると残った歯が傷みやすい」といわれている原因ですが、 症例によっては歯の負担を軽減できる場合もありますのでご相談ください。

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