総入れ歯でもここまでできる

総入れ歯はこんなものとあきらめていませんか?

総入れ歯はこんなものとあきらめていませんか?

入れ歯が合わない、入れ歯がいたい、入れ歯でかめない、食べられない、すぐ外れる、しゃべりにくい、味がまずい、口元が痩せて貧弱になった、あごが痩せて入れ歯が合わなくなった、しょっちゅう入れ歯が壊れる、口の中が違和感がする、入れ歯がガタガタする……

いろいろな入れ歯にまつわるご不満を耳にします。 歯をなくしてしまった以上、こうした不具合は我慢するしかないのでしょうか。

全ての歯をなくしてしまった場合、インプラント治療を除けば一般的には総入れ歯になります。
歯がないために入れ歯を支えるのはあごの粘膜だけですし、外れないようにしばりつけておく歯もありませんから、外れやすかったり、ガタついて土手の粘膜をこすり、痛みがでて来院される方が大勢いらっしゃいます。

今までにこちらの歯を一本、次はあちらの歯というようにして、長い期間に少しずつ歯を失ってきました。
歯を失うたびに、少しずつかみ合わせやあごがズレていることがあります。
中にはそうしたズレが大きかったりあごの骨が痩せて、入れ歯を何度作り替えても「合わない」と悩みを持っておられる方もいらっしゃいます。それだけズレや歪みが大きいのです。
こうなってしまっては、簡単な入れ歯では対応困難な症例となってしまいます。

かめず、喋れず、笑えず、・・・・これを「三ずの入れ歯」といいます。
これでは毎日の食事にも支障をきたし、何といっても『おいしくない』し、『食事が楽しくない』ことになってしまいます。入れ歯を入れておくこと自体が苦痛になることさえあります。

上のリンゴの写真は上下総入れ歯の方がかじったリンゴです。
この場合はあごの土手の状態がかなりいい方でしたが、 総入れ歯でりんごの丸かじりや固い煎餅のかぶりつきはできなくとも、 おしんこくらいはバリバリと食べたいものですね。

時間と手間をかけてじっくり丁寧に入れ歯作りに取り組めば、喋ったり、食べたりする位では外れず、 よくかめて、痛みのない快適な総入れ歯も決して夢ではありません。
さらに症例によっては数本のインプラントを併用すれば、ビクリとも動かない安定のよい総入れ歯も現在は可能になっています。総入れ歯も日々進化しているのです。 

以前新しい上下総入れ歯をお入れしたある患者様が、「前のグラグラした自分の歯では肉がかみ切れなくて、こま切れを飲み込むように食べていました。この入れ歯で肉を思いっきりかむと肉汁が口の中に充満して、肉ってこんなにうまかったのかと感激しました。飯がうまく楽しくなりした。」といわれたことがあります。
さらに「グラついた歯とはいっても何本も抜いて総入れ歯にするのは本当に勇気がいったけど、先生のいうことを信じてよかったよ」とご本人にいわれて本当に嬉しかった記憶があります。
このようなお喜びの声を他にもたくさんいただきましたが、これは歯科医の貴重なエネルギー源でありご褒美です。

貧弱な口元になっていませんか?

入れ歯は、ご自分の歯の代わりをするものです。
かむこと、発音、もちろん痛くない、外れない、こうしたご自分の歯の時代では考えもしなかったことが、総入れ歯になった途端、気になってしまいます。 
このような不満、そして入れ歯であることをいつも意識することが、豊かな人生、快適な生活、とはどうしても思えません。それらは入れ歯の最低条件です。

では、こうした不満がない入れ歯なら十分なのでしょうか? 
いえ、もう一つ欲しいものがあります。 それは、見映えと口元が自然であることです。

口元が痩せて、貧弱になっている顔貌、そんな総入れ歯の方をよく目にします。
また、歯が見えないほど短かったり、逆に長すぎて品のない顔貌になっている方もいらっしゃいます。
最初の写真の方々の口元はどうでしょう? 

一番下の写真でお分かりですね。
実はこの方々は上下総入れ歯です。
以前の入れ歯は前歯が出っ張っていて、歯があった時代と違って気になっていたそうですが、今では若かりし日の口元を取り戻せたと喜んでいただけました。
入れ歯に外見は関係ない、そうではないのです。 

*ご本人のご了承を得られた症例のみ掲載させていただいております。

リンゴの丸かじりができた!煎餅も!

リンゴの丸かじりができた!

「上下の総入れ歯がすぐに外れてよくかめず、そのうえ頭痛がひどい」と来院された方です。
写真は、アゴと身体を修正しながら時間と手間をかけ、上下一組、二組とステップアップしながら作り上げた三組目の最終義歯を入れ歯を入れたところです。 

硬いものもバリバリ食べられるようになり、長年頭痛薬が離せなかったのがまるで嘘のように快適になったと喜ばれました。
飛行機で上京してまで長期間通院されたご苦労が報われました。
こんなとき、私は歯科医になって本当によかったと思います。

「りんごの丸かじりができた! せんべいも!」このタイトルは、最終義歯をお口に入れて食べた直後におっしゃった最初の言葉です。 
驚きと喜びから、ご自身でかんだりんごとせんべいをしげしげと眺めておられた姿を今も覚えています。 
お口の条件によっては、総入れ歯でもここまでできることもあるのです。
総入れ歯も捨てたものでもないでしょう?

*ご本人のご了承を得られた症例のみ掲載させていただいております。

入れ歯と歩む、豊かな人生

歯科における代表的なお悩みの一つが入れ歯に関するご不満です。
入れ歯のことを義歯といいます。義手や義足を同じように噛む機能を回復するための人工的なものの総称です。

義手や義足によって生活の質は向上しますが元の手足には及ばないのと同じように、入れ歯も元のご自分の歯と同じではありません。こうしたことがご不満の背景になっていますが、限界はあるとはいえ時間と手間をかければご不満の一部は解消することができます。

入れ歯は噛むだけでなく、口元や外見、発音など多くの要素を含んでいます。入れ歯の事をもっとご理解いただいて少しでも快適な食生活を手に入れていただきたいとの思いで書いた小冊子です。

28ページと多少分量がありますが、ご興味がおありの方はどうぞ。
入れ歯と歩む、豊かな人生」はこちらへ